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藤代冥砂「新月譚 ヒーリング放浪記」#22 アファメーション

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今、私は「美しさの領域」という言葉を使ったが、この「領域」というのがアファメーションという願望実現法の中で一つのキーワードになると考えている。
「お金持ちになりたい」という願いがあるとする。お金持ちとは資産額にしてどれくらいかは個人の感覚によるが、仮に五億円としてみよう。アファメーションでは「私は五億円の資産を持っています」もしくは「私は五億円の資産を得る準備が整っています」と唱える。このアファメーションを、自分が本当に五億円持っているのだと実感できるまで数日継続してみると、実際に自分が相応の資産家のような振る舞いができ始めていることに気付く。それは値札を見ずに服を買うとか、ベンツを買うとか現実的には無理があることが出来るようになるということでは勿論ない。ただ、お金に困っていない、お金に対する不安がない、という心の余裕が生まれ、いつも通りの世界でさえキラキラして見えてくる。実際五億円を手にすれば、さらなる金銭欲や失うことへの恐怖などが生まれるかもしれないが、アファメーションを通すと自分の中に肯定する力が養われるので、今よりもネガティヴな状態になることはない。
お金持ちになりたいというのは多くの人に共通の願いかもしれない。その理由を突き詰めると、贅沢な生活をしたいということのさらなる奥で、経済的な不安を日常から除きたいというところに行き着くと思う。
「5億円の資産を持っています」とアファメーションすることで、第一段階として経済面での恐怖や不安のない精神状態になることができる。それは平たく言うと、心に余裕ができるということだ。
ここでようやく「領域」の話になるのだが、この世界には目に見えない領域があって、お金持ちは彼らの「領域」に住んでいる。それはここでは既得権を持っている人々の特権的な集まりということではなく、類は友を呼ぶというルールのことで、お金持ちになりたいのなら、すでにお金持ちになっている精神状態、つまりムードで暮らすことが大切だ。まずはそういう領域にいることを自分の中にセットするわけだ。イメージするのは何代も前からのお金持ちで、お金に対して執着がなく無頓着な世界に住んでいるという状態が望ましい。それと真逆な例として血眼になってお金儲けをしようと全ての力をそれに注いでいる人。多くの場合はずっと求め続けることになり、どんなに稼いだとしても経済的な不安や恐怖から逃れられない精神状態で生き続けることになりがちだ。根本的に金銭に無頓着な本当のお金持ちの「領域」に入ることが大切だろう。
日々のアファメーションによってこの心地よいお金持ちの「領域」が身につくと、不思議とお金の回りが良くなる。いきなり5億円が入ることはないにしても、臨時の収入があったり、仕事を変えて成功したり、心地よい変化が訪れると思う。
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