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Niky Roehreke

Niky Roehreke

ニキ ローレケは日本、アメリカ、ヨーロッパを行き来しているノマドアーティスト。東京にてドイツ人の父と日本人の母の間に生まれる。ロンドンのセントラルセントマーチンのグラフィック学科を卒業後ブルックリンに移転し、イラストレーターとして仕事をはじめる。5年間のニューヨーク生活を経て、2014年にワシントン州のオーカス島に拠点を移し森の中でキャンピングカー生活をはじめて以来、自然と都会生活を行き来する旅を続けている。イラスト、テキスタイル、グラフィック、ミュージックビデオやアニメーションなど様々なフィールドで活動。ニキの手描きのイラストとコラージュは下書きせずに遭遇的に仕上がる部分へのこだわりがある。現在はアートをとおして環境問題、本来存在していた自然と人間を繋ぐ制作を進めている。
Niky is a German/Japanese artist and illustrator born and raised in Tokyo. She graduated from the Central Saint Martins College of Art&Design in London and now lives between Japan, Europe and the US west coast. Along with her work in commercial illustration, textiles and animation, Niky is cultivating more personal projects and fosters a growing interest in art as a tool for social change and peaceful activism. Art, she believes, is the most compelling means to address the urgency of our time and to engage in thoughtful reflection of the growing need for a healthy planet.
website: https://www.nikyniky.com
instagram: https://www.instagram.com/nikyroehreke/


エジプトのアンダーグラウンドクラブでOasisの曲を合唱して気づいた事

    IMG_7808お久しぶりです!

    今年は少し旅が落ち着くのかなーと思ってたら。。。そんなわけないか~

    まず、3月に書き始めていたブログがあるので、アップします。

     

    3月は1ヶ月間ヨーロッパ&エジプトに行きました。

    東京→ミュンヘン→ベルリン→ロンドン→エジプト(カイロ→アレキサンドリア)→フィレンツェ→ボローニャに行ってきました。

    本来はボローニャにある絵本際という目的でヨーロッパに行ったのですが、その話はまたおいといて、エジプトの話です!

     

    去年フィレンツェで出会ったエジプト人の子とちょー仲良くなって去年の夏は2人でイタリアを色々と旅をした。ずっとそれから連絡取り合ってて、その子にエジプトに来れば?って言われて今回本当はイタリアに行くだけのはずだったのが調べてみたらエジプトはイタリアからたったの3時間半で行けちゃう!という事で、お互いタイミングも合ったので行く事にした。

     

    私の友達はカイロでヨガの施設の運営と先生をしていて、新しくオープンしたヨガスクールの壁画を描く事を頼まれました。到着した初日はまずそのスクールでヨガのワークショップがあって、友達は英語でレッスンをするから私も参加してみました。

    6人ぐらいの小さいグループで、そのうち3人は髪の毛や肌を完全隠した服装してる女の子、2人はタンクトップにレギンスの子、そして1人タトゥーが入った真っ白の服を来た男が参加してた。そこに私一人がいて最初違和感マックスだったけどすぐにポーズとかに必死になって、最後しばらく瞑想したあとに目を開いた瞬間一瞬ここがどこかわかんなくて、自分がエジプトで普通にヨガのレッスンをしてるという現実がなんか不思議すぎて一体なんでこんな事になったんだろう?と人生ってほんとどうなるかわかんないもんだなーと思った。

    レッスンの最後に瞑想の感想を話し合おうという事になって、先生が一人の子に、呼吸に集中できた?何が邪魔した?て聞くとその子は「しばらくはできたけど、そしたら昨日旦那としたケンカの事思い出して腹が立って集中できなくなった」もう一人の子は「最近自分の進んでいる道が不安で、瞑想しようとしても色んな声が聞こえてきてその声が頭なのか、心の声なのかがわからなくてぜんぜん今日は集中できない」次の子は「昨日会社にいる苦手な同僚の子に言われた事がむかついてずっと頭から離れない」男の子は「友達を助けようとしてるのに、友達が逆切れしてどんどん大変になっててその姿を見てどうすればいいかわかんない」。。。と聞いてるうちに、またここがエジプトだという事を忘れた。

    国、文化、生活、仕事、宗教、ぜーんぶ関係なく、人間はみんな人間だという事。本当はこんなにシンプルなんだとその時感じた。

    エジプトだから一件相手の見た目も、いる場所も自分からすごく遠くて共通点ないない~と思いがちだけど、心の声を聞くと不思議となんか距離が縮まる。結局悩んでいる事、嬉しい事って人間である限り根っこは一緒な気がしてきた。人間なんてみんな同じneeds(ニーズ)しかない。ニーズというのは愛されたい、愛したい、人と繋がりたい、必要とされたい、理解されたい、安心したい、などなど。

    market

    エジプトのアレキサンドリアでちょーローカルなマーケットを発見して、そこを1時間ぐらい一人で歩いてた時。全身真っ黒で目の部分しか見えない女性が買い物していたり、にらんでくる人達もいたり、こっち見て怒ってくるおじいさん、逆にジロジロ私を見ておもしろがって写真一緒に撮りたいてやってくる若い子とか(友達いわく私みたいなのがローカルなマーケットにいるのがかなり珍しいらしい)そして面白かったのがおじさん同士で手をつないで歩いてる人、20代ぐらいの男同士もみんな手を繋いで歩いてた事。

    友達に聞いてみら男同士で友達とか家族は手をつないで歩くのが普通なんだと。男女はスキンシップをオープンに見せるのが禁じられてるから、男同士はオッケーだから手をつなぐ。

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    イスラム教という宗教が見渡すところに存在する。

    目でマーケットの風景見渡すと私には理解ができない、私には関係ない、頭ではテロとイスラム教を結びつけてしまい少し怖い、危ない世界が目の前にあるんだけど、心の目でみたら繋がりを感じる世界だ。

    だってどんな黒い服で身を隠していても、イスラム教であろうが、マーケットでみんな野菜や果物、食べ物を買って、それをお家で料理して家族に食べさせる。手をつなぐのは男同士でもやっぱり人間はスキンシップで繋がりを感じていたいからだと思った。

    エジプトに焼き芋屋さんだってあるんだよ!日本と同じだ〜

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    最後の夜はたまたま発見したイベントに友達と行ってみた。細い道を入ったとこの奥に階段があって地下にアンダーグラウンドのクラブがあった。入るとエジプト人のお兄さんがギターをひいてる。周りを見渡すとほとんどの女性は髪と肌を隠していなくて、服装もなんかそのへんのヨーロッパにいる人達みたいな感じだった。そしたらそのギタリストが急にオアシスの曲をacousticで歌い始めた瞬間クラブにいる全員の人達が合唱しはじめた瞬間にマジで涙が出た。

     

    いつも飛行機に乗って空からの風景を見るとあーあなんて人間ってちっぽけな存在なんだろうーと思うんだけど、その小さな小さな人間がイギリスのどっかで昔作った曲がいつかエジプトのどっかのアンダーグラウンドのクラブでエジプト人に歌われる。みんなめちゃくちゃ盛り上がってて楽しそうなの。これって考えてみたらほんとにすごい事だと思わない!?

    音楽ってなんてパワフルなんだろう。その人の心?魂と言っていいのかな?が作りだした音楽とかアートってやっぱり人間の心に伝わる。そして想像を越える広がり方をして遠い遠いところまで届く。心のパワーはそんな能力がある。頭や金で作ったものは間もなく消えていく。

     

    今回のエジプトでもちろんピラミッドも行ってすごいーーと思ったし、色んな物をみて経験をしたけど、一番はすごく単純に人間はみんな一緒で、繋がってるという気づきかな。心で見るとシンプルであり、頭とエゴが邪魔して難しくしてる・難しくしたいだけで。これを常にわかっていれば、世界は平和になるんじゃないのかな。

    こんな最高な経験をさせてくれた友達に感謝。友達は最高だ!世界中に友達がいればどんどん色んなところで冒険ができるし、世界が繋がっていく。

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    音楽のようなアートが作りたいな。

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