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ペトロールズ『SIDE BY SIDE』インタビュー(後編)

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既にリリースされているので耳にした読者も少なくないだろう。あるいは、方々で噂は耳にしているという人もいるだろう。ペトロールズのニューシングル『SIDE BY SIDE』が本当に素晴らしい出来なのである。このバンドが鳴らす音楽は、何から何まで並びない。ブラックミュージックからカントリー、プログレまでさまざまな音楽的意匠がナチュラルに昇華され、抗いがたい中毒性に彩られたポップス。それに触れる刺激と喜びたるや尋常じゃない。それぞれまったく異なるルーツを持っている長岡亮介のヴォーカル&ギター、三浦淳悟(ジャンボ)のベース、河村俊秀(ボブ)のドラムが濃密に絡み合い、三位一体となったグルーヴがリスナーの琴線を揺り動かす。決して騙しなどしないから、ぜひもっと多くの人に体感してほしいと思う。このメンバー全員インタビューが、ペトロールズの理解を深める一助になればと思う。

カッコいい音楽をいっぱい作って録りたい。バンドってこういうふうにできるんだよって思う

(中編より続き)

—これはファンからも聞いてほしいと言付かった質問なんだけど、ペトロールズの曲はどういう行程を踏んでできているのかと。長岡くんは基本的にデモを作らないんですよね?

長岡「うん。頭のなかで鳴ってるものをスタジオで2人に伝えるやり方ですね。だから、最初は曲の一部しかないときもある」

—時間がかかるやり方ではあるよね。

三浦「そうなんだけど、なかにはひとりのメンバーがデモの段階でほとんど作り上げて『これを弾いて』って言う人もいるじゃないですか。それはつまんないもんね」

河村「バンドっぽくないしね」

長岡「2人に曲のイメージを投げたときに、『あれ、俺はそういうつもりじゃなかったんだけど』って思うこともしょっちゅうあるんだけど、確実にそっちの方が良いわと思えたり、イメージとは違うけど興味深いなって思えることも多いから。音楽が成り立つうえで、そういうことって必要だと思うんですよね。だから2人の反応が曲の成り立ちには欠かせないと思っていて」

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