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ロイクソップ『THE INEVITABLE END』インタビュー後編

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北欧のエレクトロユニット、ロイクソップが4年の月日を経て最新アルバム『THE INEVITABLE END』をリリース。今作でもってアルバム・フォーマットで音楽を発表することは最後となると宣言し、大きな話題となっているロイクソップ。絶えることなく革新を求め続けてきた彼らだからこそ具現化できた、至高のエレクトロニック・シンフォニーが響き渡る。ポップとユーフォリアを融合させた独特のエレクトリック・ワールドを展開して、世界を熱狂させ続けているロイクソップの二人が示した「避けられない終わり(The Inevitable End)」について、語ってもらった。さらに6年ぶりとなる来日も決定。新作にも参加している歌姫ロビンを引き連れ、世界中で完全ソールドアウトとなった話題の最新セットを披露するというこの公演をお見逃しなく!

(前編より続き)

ーーでは”スカルズ”はいかがでしょうか?

ロイクソップ「”スカルズ”には、音声合成とヴォコーダーの両方が使われている。音声合成とヴォコーダーを一緒に使うのはとても刺激的だ。知らない人のために説明すると、ヴォコーダーは自分の声を使ってそれを加工する。音声合成はコンピューターに言葉を発声してもらうことだ。日本ではボーカロイドを使ったアーティストが人気だと思う。僕の認識が間違っていなければ、アーティストたちはバーチャルで、音声合成が使われている。僕たちはそれをポップ感覚、ポップな美学観点から駆使するから、”スカルズ”の音声合成は日本のボーカロイドよりもずっと奇妙だ」

―オートチューンではないのですね?

ロイクソップ「全然違う。ヴォコーダーを使うことと、チューニングを使うことは全く別のことだ。チューニングはアーティストの声をパソコンで修正して完璧にすることだ。そうすることによって、アーティストが音に合わせて歌っているように聴こえる。この効果が過剰に出されると、ヴォコーダーを使用したような響きになる。ヴォコーダーは音声信号を完全に分解し、シンセサイザーの信号と融合させる。チューニングは人が歌っていないと出来ないが、ヴォコーダーは話し言葉を使って歌に変換させることができる。ヴォコーダーを使う方がメロディの自由が効くが、ヴォコーダーの方が、よりコンピューターっぽい響きになる。だが、僕たちは、ヴォコーダーを使っても、歌詞と感情をちゃんと表現できるところまで到達したと思う」

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