NeoL

開く

CHVRCHES × MARCY(THE BAWDIES)対談インタビュー

chvrchesmarcy_2

MARCY「チャーチズの作品では、リズムの作り方が好きで、そこにきれいなメロディが乗っていて、日本人の耳に馴染みやすい曲が多いなと思ったんですけど、曲を作る際の3人それぞれのこだわりというのは?」

ローレン「曲の作り方としては、まずはトラックよね。ヴォーカルが入っていないビートやサウンドを作って、そこにヴォーカル・メロディを付けていくの。イアンとマーティンの2人がそのプロダクションを担っているんだけど、その際に私が歌詞を仕上げて、曲を作り上げていくのが、チャーチズのやり方ね」

イアン「僕たちはスタジオに入ると、言葉で意思の疎通を図ることが少ないんだ。そうではなく、誰が出した音に対して、別の誰かが反応して、無言のまま、曲を作り上げていくんだよ。例えば、誰かが流したドラムループに対して、『そのリズムだったら、こういうフレーズはどう?』って感じで、キーボードのフレーズを弾いてみる。そして、そのフレーズを聴いた、また別の誰かが『そのフレーズだったら、こういうことも出来るよね?』っていう感じでさらに音を加えてみる。その都度、ありなしの判断をして、ゼロから少しずつ形にしていく。ある時点で誰かが『そのトラックなら、こういうメロディが合うじゃない?』っていうメロディのアイデアを思い付くと、そこからの作業はすごく早くて、ヴォーカル・メロディはどんどん出来上がるんだ」

MARCY「シンガーとプロデューサーということではなく、すごくバンドらしい制作プロセスですね。ライヴでは、ローレンがドラムのパッドを叩いたり、ベースを弾いたり、生楽器も要所要所で取り入れていましたけど、そういったことは作品を作る段階から考えているのか、それともライヴのリハーサルで決めているのか、どちらなんでしょう?」

マーティン「ライヴで使っている楽器も基本的にはレコーディングでも使っているものなんだけど、制作の段階ではその曲をライヴでどう再現するかは見えてないんだ。考えるのはその後の作業だよね。3人だけでその曲をどう演奏するか。しかも、観ている人が楽しめるように演奏するのはどうすればいいか。ツアーが始まる前に、3人で綿密なミーティングをするんだよ」

イアン「僕らはエレクトロニック・バンドだから、作品の再現だけを考えたら、ライヴ的な動きがないコンピューターやキーボードの操作だけになってしまって、オーディエンスにとっては視覚的に楽しめないライヴになってしまう。だから、作品をライヴで再現するにあたっては、オーディエンスが楽しめるような方法であることが何より重要なんだ」

MARCY「うん。チャーチズのライヴは、そういうことが考えられていたから、観ていて、すごく楽しかったです。ちなみにライヴ中、ローレンが叩いていたドラムというのは?」

ローレン「ローランドのV-Drumsという電子ドラムよ。見た目は普通のドラムっぽいんだけど、実はサンプリングされた音に繋がっていて、色んな音色で叩けるの」

MARCY「へぇー、あのドラムセットはそんなスゴいことになってるんだ!」

chvrchesmarcy_4

1 2 3 4

RELATED

LATEST

Load more

TOPICS