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Sky Ferreira”Ghost”

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ハイ・カルチャーからインディー・シーンまで、多方面から熱視線が注がれる新世代ミューズのデビューEP

 

ブロンドが眩しいガーリーなファッション・アイコンは、ざくろのように美しく色彩の深い歌声の持ち主だった。エディ・スリマンも魅了したその佇まいには、ブリジット・バルドー、イーディ・セジウィック、デボラ・ハリー、ヴェネッサ・パラディ、ラナ・デル・レイ……など様々な面影が交錯する。ボーイフレンドのザッカリー・コール・スミス――白昼夢のようなサイケデリアを奏でるDIIVのリード・ヴォーカル――とのロマンスでも話題を振りまく彼女だが、その天賦の音楽的な魅力は、このわずか5曲が収められただけのデビューEPに余すところなく凝縮されている。エッジが立ったプロダクションのダンス・ポップやエレクトロもチャーミングだが、白眉はやはりオープニングの“Sad Dream”だろう。フォーキィーなメロディーとサウンドにのせて、陰影を漂わせながらも穏やかに喉を震わせるヴォーカル。表情の豊かさと、表現としての強さを兼ね備えた新たなミューズの登場を祝福したい(あとは、つまらないゴシップがその才能に水を差しませんように……)。

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