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藤代冥砂「新月譚 ヒーリング放浪記」#32 528Hz

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そうなると、さらに踏み込みたくなるもので、調べているうちにソルフェジオ音階というものを知った。アメリカ人のジョセフ・プレオ博士によって再発見されたとされるもので、この音階には9つの音があり、そのうちの一つに528ヘルツが含まれている。
 このソルフェジオ音階には、ひとつずつに対応する効用があって、低い音から順に追っていくと、174Hz進化の基礎、285Hz意識の拡大、396Hz恐怖の解放、417Hz変容の促進、528Hz DNAの修復、639Hz人間関係の向上、741Hz問題の解決 852Hz直感力の覚醒、963Hz宇宙と繋がる、といった感じだ。こう見てみると、精神世界な感じが強くなるので、好き嫌いは分かれると思うが、これも試しにダウンロードしてしばらく聞いてみた。
 これらは完全にトーンだけの音だったので、気分で選んで少しずつ浸っていくのだが、正直時間がかかるのだろうなと感じた。例えば963 Hzを聴き続ければ、すぐに宇宙と繋がることでもなく、それなりの時間は要するだろう。
 ただ、使い方として人間関係を向上させようという意識で639Hzを聴くと、その方向に事が運ぶような気はした。自分自身をそう設定することが、そこへ向かう大きな力となるし、効果もあると思うからだ。その上で、音の効用もあるならそれに越したことはない。
いずれにしても、その是非は生活の中で聴くことを習慣化した上でこれから感じ取っていくことになるだろう。
 ソルフェジオ音階がらみで言うなら、グレゴリオ聖歌は、この音階で作られているとのこと。7世紀に編纂されたこの宗教音楽に528Hzが含まれていて、あの合唱曲の暗いながらも心が休まる感じの理由の一つになっていると思う。
 ソルフェジオにしろ、528Hzにしろ、その効用について興味は尽きない一方で、わずか1Hzの差も認めない厳格さには疑念がなくもない。
 フランス医アルフレッド・トマティス博士によるトマティス理論では、その厳格さが緩くて、枠組みとしては、こちらの方が感覚的に共感できる。トマティス理論によれば、周波数枠によってそれぞれ対応する効用が決まっていて、例えば4000~6000Hzの音は延髄に働きかけ、快眠・血行促進・免疫力向上に効き、2000~3000Hzは頚椎に働きかけ、目眩、鼻づまり、眼精疲労に効くといった具合だ。ちなみにモーツアルトの音楽は3500~4000Hzの周波数を多く含むので、免疫向上が期待できるとされるのもこの理論上では納得がいく。


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