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藤代冥砂「新月譚 ヒーリング放浪記」#33 スピリチュアル・ヒーリング

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「スピリチュアル・ヒーリング」、というのをご存知だろうか?日本語に翻訳すると、「霊的治療」となるちょっと怪しく響く治療法なのだが、イギリスでは保険がきくほどに認知されていて、だとすればその効果も保証されているはずだ。自分もハリー・エドワーズさんの著作を読んだりして僅かながら知識を得たのだが、結果から言うと、こういうこともあるのだろう、いやあるに違いないと思うに至っている。
まず、ハリー・エドワーズさんという人物を説明するために、国書刊行会発行の著者「霊的治療の解明」から抜粋引用する。
Harry Edwards(1983~1976)ロンドン生まれ。キリスト以来最大の霊的治療家と言われる。陸軍大尉退役後に霊的治療能力に目覚め、不治や難病奇病の人々を含む世界各地からの治療依頼者を治癒させ、その奇跡的な治療能力は、英王室や英国国教会、英国医師会からも認められた。長く英国霊的治療家連盟の会長を務め、世界の霊的治療家の最高峰と仰がれる。
王室、宗教、科学のそれぞれから認められているとあらば、まずその効果は間違いないと思う。
イギリスというのは、伝統を重んじる保守的なイメージもあるが、一方でかなり柔軟だ(パンクとか生んでるしね)。日本であれだけ叩かれたホメオパシーにしてもイギリスではごく普通の選択肢であるし、治療の分野ではその効果を認めることにとても柔軟だと言える。
さて、本題に戻る。スピリチュアル・ヒーリングというのは、簡単に言えば、霊の力による治療である。
ここで、えっと絶句する人も多いかもしれない。霊の存在すら不確かなものなのに、その霊によって行われる治療などどう解釈すればよいのだろう、と。
英王室、国教会、国医師会、などという言葉を思い出し、そのトリプルネームに腕を組んでしまうところだ。最高のお墨付きがあるし、騙されたと思って、ここは聞いてみようと大方の人も思ってくれるだろう。
なんといってもハリーポッターの国である。目に見える世界以外にも、異界があることを伝統的に受け入れているのだろう。霊の存在は大前提だ。その上で霊達が人間の病気や怪我を治してくれる。
この霊の存在を認めることに関しては、われら日本人も負けていないのではないか。特に私が今住む沖縄では、祖先崇拝が盛んで、仏教も神道も内地ほどに盛んではなく、もっぱら拝みの対象は祖先が強い。つまり霊というものをはっきりと認めているのである。


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