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”パリが愛した写真家” 一生を写真に捧げ、家族を愛したロベール・ドアノー

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20世紀を象徴するフランスの国民的写真家ロベール・ドアノーの人生と創作のすべてに迫る、初のドキュメンタリー映画『パリが愛した写真家 ロベール・ドアノー<永遠の3秒>』が、4/22(土)より東京都写真美術館ホールとユーロスペースにて公開。ロベール・ドアノー、その名は知らなくとも「パリ市庁舎前のキス」という写真を目にしたことのある人は少なくないだろう。1950年にアメリカの雑誌「LIFE」の依頼で撮影され、1980年代にポスターとして発売されると世界中に広まった。今となっては、愛<アムール>の国・フランスの象徴といっても過言ではないこの写真が撮られた当時のパリでは、恋人たちが街中でキスすることなど珍しい時代であった。
ドアノーの演出によって生まれたこの一枚が、誰もが憧れる恋人たちの都・パリのイメージを創り上げていった。生涯を通して、“パリの日常”をとらえた数々の名作をのこしたドアノー。街角に潜む“瞬間の
ドラマ”を職人技で釣り上げ、ときには演出によって“人生の真実”をより深く表現する、彼の独自の写真哲学による撮影現場はあまり知られてこなかった。
本作は、撮影風景やインタビューなどの当時の貴重な資料映像や、親交のあった著名人による証言により、写真家ロベール・ドアノーの人生と創作のすべてに迫る、初のドキュメンタリー映画。今では世界でもっとも有名な写真のひとつとなった「パリ市庁舎前のキス」の知られざる撮影秘話も明かされる。さらに、ピカソ、フランソワーズ・サガン、ロマン・ポランスキー、サビーヌ・アゼマ、イザベル・ユペールなど、ドアノーが撮った同時代を代表する著名人のポートフォリオ作品も楽しめる一作。
監督は、ドアノーの孫娘であるクレモンティーヌ・ドルディル。家族だからこその視点で、優しさにあふれた祖父、撮影にこだわりぬく写真家の両面を描き出し、愛とユーモアに溢れたドアノーの写真家人生を浮き彫りにする。



ロベール・ドアノー プロフィール
1912年パリ郊外のジャンティイ生まれ。ルノー社のカメラマンを経て、フリーとして活動を開始。1949~51年、ヴォーグ誌の契約カメラマンとして、ファッション写真や社交界を撮影。特にパリの庶民たちの日常をとらえた写真で高い評価を得る。1994年逝去(享年82歳)。今でも世界各国で回顧写真展が開かれ続けている。


監督:クレモンティーヌ・ドルディル
出演:ロベール・ドアノー/ダニエル・ペナック/サビーヌ・アゼマ/ジャン・クロード・カリエール/堀江敏幸
2016年/フランス/フランス語/アメリカンビスタ/80分/
原題:ROBERT DOISNEAU: THROUGH THE LENS
字幕翻訳:星加久実/字幕監修:佐藤正子/協力:株式会社コンタクト www.doisneau-movie.com
配給:ブロードメディア・スタジオ ©2016/Day For Productions/ARTE France/INA ©Atelier Robert Doisneau

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