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text by Shinichiro "JET" Takagi
photo by Junko Yoda

Interview with DONY JOINT & MUD (KANDYTOWN)

NeoL_MUD_DONY4 | Photography : Junko Yoda


——ライフ・スタイルの中心に音楽があったと。


DONY「暇だから曲でも作るか、とか、それぐらい自然な感じなんですよ」


MUD「遊ぶ時には常に音楽が流れてたし、『今日はどこどこのレコ屋に行ってみる?』とか。『SOUL TRAIN』をみんなで見て、そこに出てくる奴にあだ名つけるゲームとかやってたよね(笑)」


DONY「やってたな~。ハードル高いんですけど、みんなメッチャ面白いんですよ。そうやって遊ぶ中で、みんなでいろんなモノを共有しあって、KANDYの感覚が生まれてる部分があると思う」


——そうやって遊びの中で音楽や、皮膚感的な部分でも感性が擦り合っていったというか。昔はどれぐらいの頻度で集まってたんですか?


DONY「ほぼ毎日一緒にいましたね。 YUSHIくんの家とかもあったし、公園とか色んなたまり場があって。そこに夜中、親が寝たら抜け出して遊びに行って、親が起きる前に帰ったり。補導されないように警察にビクビクしながら(笑)」


MUD「俺は学校でも会ってたし、放課後も一緒に遊んでて。あと『誰々がライヴやってるから観に行こうか』とか、今と変わんないですね」


DONY「俺がMUDの家に行って、曲作ったりもあった」


MUD「その時はGOTTZもいたよね。DONYは喜多見、俺は町田なんで、車乗れるようになってから、みんな遊びにくるようになって。とにかく、MTRを持ってる人の家に行ってRECしようって感じだったし、マイク・リレーとかメッチャ録ってましたね」


——メンバー全員の作品となると数が膨大すぎて洗い出せないんですが、ただ、お互いのソロ作とKANDYTOWNでのアルバム『KANDYTOWN』だけで考えると、DONYくんのアルバム『A 03 Tale, ¥ella』に収録された“My World feat. MUD, Young Juju”、KANDYTOWNのアルバムに収録された“The Man Who Knew Too Much”と、MUDくんとDONYくんが同じ曲に参加する機会は多くはないですね。


DONY「意外と少ないっすよね」


MUD「あんまりないかもね」


DONY&MUD「(声を揃えて)なんでなんだろう?」


——そういう感じだ(笑)。


MUD「かなり少ないかも、この二人で同じ曲に入ってるのは」


DONY「トラックメイカーからの指定や、『こういう組み合わせで作ろう』ってメンバー内で話し合って決めたりもするんですけど、その時、その場にいる人達で作るってパターンも多いんで、いつも溜まってるメンバーや、溜まるタイミングが近いメンバーは同じ曲に参加しがちっていうのもありますね。だから、ただタイミングが合わないだけかもしれない」


MUD「むしろ趣味や方向性はかなり似てる筈なんだけどね」


DONY「そうっすね」


——音楽的な趣味に関して言えば、例に挙げてもらうとどうなりますか?


DONY「好きな洋楽のヒップホップの年代とかはマッチするっすね」


MUD「WU-TANG CLANとか」


DONY「あと、50CENTとかG-UNIT」


MUD「DIPSET、JA RULE、CHINGY……」


DONY「RASCO、MOBB DEEP……」


MUD「Dr.Dre、DADDY YANKEE、BABY BASH……とか挙げればキリないよね。それに『このビートいいな』って思う時(の感性)も似てると思う。でも他の人と一緒にやってたりするんで(笑)」


DONY「でも俺も思うっすよ、『このビート、俺も参加させて欲しかったのに』とか、嫉妬しちゃって(笑)」


MUD「もう出来ちゃってるから入れねえし……」


DONY「しかも出来上がったら格好いいから余計悔しいみたいな(笑)。俺の“My World feat. MUD, Young Juju”にMUDに参加して貰ったのも、単純に『このビートでMUDのラップ聴きてえ!』ってトコでしたね。プロデュースのNeetzも『MUDがいいんじゃない?』って言ってたんでっていう、それぐらいシンプルな感じで」


——だた、その話になるとMUDくんのアルバムにはDONYくんが参加してないという話にもなってしまうんですが(笑)。


DONY「次こそ絶対呼んで貰わなきゃな~(笑)」


——でも、それを言い出したら、結局KANDYのアルバムを作らなくちゃなくなるからし、タイミングの問題というか。DONYくんのアルバムはNeetzくんがエンジニアリングを手がけられていて、MUDくんのアルバムはNeetzくんのフル・プロデュースですね。その意味でも、その2つの作品はNeetzくんのバックアップも強かったと思いますが。


DONY「今までもNeetzくんにずっと録ってきて貰ってるんで、一番把握してくれてるんですよね。単純にやりやすいし、信頼できる人の頼みたいと思ったら、やっぱりNeetzくんで」


MUD「俺のアルバムは、最初に選んだトラックがNeetzのトラックばっかりだったんで、じゃあ全面的にお願いしようかなって。やっぱり一緒に作りやすい。『あれ録ったほうが良いんじゃない?』『あそこ削ろうか』みたいな、『あれ』とか『あそこ』でお互いに話が伝わるんで」


DONY「あと、ハッキリ言ってくれますよね」


MUD「うん。『あのパート要らないよ』とか」






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