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『愛の渦』池松壮亮、門脇麦インタビュー vol.2

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ギュッとした撮影現場で生まれた仲間との絆

8人の男女が都心マンションで乱交パーティーを繰り広げる衝撃作『愛の渦』。この作品と真向かうことは子役時代から確かなキャリアを築いてきた池松にとって大きな「挑戦」だったことだろう。

「そういう見方をされることは覚悟していました。僕と麦ちゃん(門脇麦)とでこうして身体を張って挑んだ以上、この映画のことはずっと背負っていかなければならないだろうな、と」

そう語る池松。彼が演じるニートの青年は親の仕送りを手にパーティーへ参加する。無口ながらも性への渇望は誰よりも強靭。そんな難役に池松はどう挑んだのだろうか。

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「ちょっと抽象的な言い方になりますけど、僕は“役”よりも“役割”に徹していたいんです。ですから役作りについてはとにかく何も考えず、むしろ現場で適応していくといった感じでした。カメラの前で裸にならないと分からないことってありますし、あれを服着たままでやるとまた全然違ったものになると思うんです」
そんな彼が心を射抜かれる相手、それが門脇麦だ。彼女の演じる女子学生は序盤ずっと俯いて座っている。しかしいざベッドルームに入るや、本性を剥き出しにして相手に襲いかかるのだからビックリだ。この役に挑んだ門脇は、撮影現場についてこう振り返る。

「台本で読んでいた感覚とはだいぶ違うと言うか、現場で初めて、ああ、このシーン、こんな風になるんだ、と追体験できました。特に私は『性欲が強い女の子』という役で、リハーサルでもなかなかうまく掴めなかったんですが、実際に現場でその世界観に身を浸すことで初めてなりきれる部分が本当に大きかったなあと」

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そんな池松と門脇の魂の叫びのような演技にはただただ圧倒されるばかり。現場を生き抜いた者同士、きっとふたりの間には戦友のような友情が培われたのでは?
「それが裸だったせいなのか分からないですけど、麦ちゃんもそうだし、三浦監督もそうだし、他のメンバーもそうだし、他の現場では見られない結束力が間違いなく生まれていました。もしもこの先、こうやって必死に闘い抜いた仲間のことを僕の前で悪く言う人がいたとしたら、そんな人とはちょっと仕事できないなあと正直思いますよね。そのくらい不思議な絆を感じています」
池松の熱のこもった言葉を受けて、門脇もこう続ける。

「大変なこともありましたけど、あれだけ全体がギュッとしている撮影現場に出逢えることって、人生で本当に数少ないんだなあって。そんな作品で頑張れたことが、これからも自分の中でひとつの大きな支えになっていく気がします」

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