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田辺晋太郎「本当にあった旨い店」第七回 元住吉 居酒屋 おれんち

あの人いつもは怖そうなのに、二人になったらとても優しくてドキドキしちゃった!

 

あの子会社ではすっごい真面目で話しかけづらかったけど、私服の時にみたらすごいニコニコしてて可愛かった!


そう、世の中 ギャップに弱いんです。

 

人は見かけによらない、実はこれは お店もしかり
元住吉 居酒屋 おれんち
ギャップにやられた、、、

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東急東横線

 

タワーマンションが続々建ち並んでいく武蔵小杉と活気のある駅前商店街が魅力の元住吉

 

そのどちらの駅からも徒歩10分

 

隠れ家と呼ぶには隠れすぎかもしれない

 

そして店名が 居酒屋 おれんち
第一印象  正直 かなり勇気が必要でした、、、

 

暖簾をくぐれば穏やかな笑顔の若大将 豊さんとおかあさん、おとうさんがお出迎え

 

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たまにはチャもお出迎え

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いつ行ったって暖かい 帰るべき笑顔がここにある

 

まさに「おれんち」そう呼びたくなるお店


「今日は淡路の活け鱧がいいから尽くしでいこうか! おまかせでいい?」と豊さん

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まるまる太った生きている鱧をその場で捌く姿は実に手際よく そして美しい

 

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待っている間にお父さんお手製の「おやじシリーズ」が登場!

まずは「おやじのおから1&2」

 

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1は作る時に油を使って若い人でも食べてしっかり旨味を感じられるように作ったもの

2はいろんな野菜根菜を煮込んでペーストにして合わせたものでとても優しく滋味深い味

 

「このおからは渋谷で店やってた時からの人気メニューなんだよ~」とお父さん
尋ねると「居酒屋おれんち」は今から38年前に渋谷で創業、その後自由が丘に移転し、そしてこの元住吉にたどり着き、今では豊さんが主に包丁を振るい、お父さんはサポートに回るようになったという、素敵な世代交代の図である
とりあえずビールといえどもこだわり満点

 

旨味の強いVEDET BEERに負けないつまみが続々と

 

岩手産ミンククジラの唐揚げ、おやじの海苔餃子、白レバーの黒酢酢豚風

 

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いよいよおまかせコースが始まった

 

まずは竹麦魚(ほうぼう)のお椀

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最上級の出汁の風味が五臓六腑に染み渡っていく
第二印象  ん?これは単なる町の居酒屋レベルじゃないような、、、
「お刺身おまたせー!」の声とともに登場したのは、歓声が上がるほどの美しさを持ったお刺身盛り合わせ

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左からメバル、ほうぼう、真鰯、雅鰤、鰹、真鯖、金目、鱧の湯引きと洗い

 

それぞれの魚の甘さと歯触り舌触り、個性が全部引き出されている

 

すごいの一言
第三印象  ここは、、、銀座の板前割烹でしたっけね?
いやいや、元住吉の「おれんち」です。
さぁ、鱧づくしの始まり始まり~

 

天ぷら

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卵を炊いたもの

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白焼きと蒲焼き

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骨周りの素揚げにポン酢がけ

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鱧っていう字は魚ヘンに豊と書く

 

まさに魚と豊さんのコラボレーション、そりゃ鱧尽くし、旨いわけです

 

季節の味覚、今日の味、和食の真髄ここにあり。
「まだちょっとちいちゃいんだけどなぁ~」といいながら出てきた塊なんじゃこりゃ

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徳島の天然の岩牡蠣 10年もの

 

あぁ、海よ 俺の海よ 大きなその愛よ、、、

 

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大きいゆえにいろんな部位を少しずつ味わえる、海の宝を享受する
そして海はまだまだ続く、その果てしなさを体に叩きこむ

 

赤なまこポン酢

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真ホヤポン酢

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フジツボ

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第四印象  元住吉は まさに 海だった、、、
海や築地の側だけが新鮮な魚介の幸を堪能できるわけじゃない、魚は仕入れと仕事

 

そして酒

 

すべての料理にあわせたその日の日本酒セレクトはお猪口一杯30CCから選べる嬉しさ

 

 

この肴、この酒 楽しくならないわけがない

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「おなかいっぱいになった~?はい、おやじのおじや!」

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おやじシリーズ最終章はおやじのおじや、ふざけてるけど旨すぎる

 

 

ご飯と卵と出汁と優しさでできている、そんな感じの美味しさでお腹がいっぱい大満足
港から船で旅立つものを温かく迎えてくれる場所

 

だから帰ってきたくなる

 

だからきっとこの名前

 

「居酒屋 おれんち」
こちらもまた 「本当にあった旨い店」

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