NeoL

開く
text by Ryoko Kuwahara
photo edit by Lina Hitomi

TROYE SIVAN『Blue Neighbourhood』Interview

NeoL Magazine JP | Text: Takahisa Matsunaga | Edit: Ryoko Kuwahara | Photo Edit : Lina Hitomi | Photography: Shuya Nakano

NeoL Magazine JP | Photo: Shuya Nakano | Text: Takahisa Matsunaga | Edit: Ryoko Kuwahara



──どういうテーマや思いをもって制作したアルバムですか?


トロイ「最初は『こういうアルバムが出来たらいいな』ってボヤーッとした風景みたいなものはあったけど、作っていくうちに気にしなくなっちゃったんだ。自分が純粋にいいと思ったアイデアを忠実に音にしていこうって。だから『次はどういう楽曲やアイデアが生まれるんだろう?』って、いつもドキドキ・ワクワクしながら制作していたんだ」



トロイ「確かに、自分の頭のなかには色彩のパレットがあって、それを重ねながら楽曲を制作しているような感覚はあるね。でも、曲ごとに異なる色を放っているから、統一感はないね」


──では、なぜミュージック・ビデオ3部作を作ったんですか?


トロイ「見ごたえのあるミュージック・ビデオを作ってみたかったんだ。順番通りに観ると、ドラマとして成立できるものをね。この3曲だったら、それが表現できると思った」


──ビデオはせつない片思いの話ですね。


トロイ「うん。幼なじみだった少年二人は、最初は無邪気な関係だったけど、しだいに思いに変化や違いがあらわれて、やがて現実が重くのしかかり、最後にどうなるか?という話だよね」


──これは実体験?


トロイ「ちょっとね。僕はラッキーなことに、家族や友人にカムアウトを早くしていたから、こういうせつない経験はあんまりないよ(笑)」


──では曲作りにおいて、実体験が影響することはありますか?


トロイ「間違いなくあるね。歌詞は僕の日記みたいなものだよ。例えば“HEAVEN”は自分がカムアウトした時の話だし、“EASE”は地元を離れて一人暮らしを始めた頃の心境を綴ったもの。“WILD”は初めてクラブに行った時のエピソードだよ。


──どんなタイプのクラブ?


トロイ「ゲイ・クラブ(笑)。(彼の生まれ故郷である)南アフリカだったんだけど、当時興味津々でね。ドキドキしながら入ったことを覚えているよ(笑)」


──今も行くの?


トロイ「あんまりかな。今は友達とゲイバーでワイワイ話しているほうが好き(笑)」


──日本にもいっぱいあるよ。


トロイ「そうだよね!本当は行きたかったんだけど、次の来日で挑戦してみるね(笑)」

1 2 3 4

RELATED

LATEST

Load more

TOPICS