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1970年代を描いたベストセラーが、30年の時を経て実写映画化

⑦場面写真


1978年に第21回群像新人賞を受賞し、当時においてはスキャンダラスでセンセーショナルな文学として一躍ベストセラーになった、中沢けいの小説『海を感じる時』が映画化。

ある日、授業をさぼり新聞部の部室で暇つぶしをしていた恵美子は、先輩の3年生の洋と顔を合わせる。そこで突然、「決して君が好きな訳じゃない。ただ、キスがしてみたい」と洋は恵美子にキスを迫る。衝動的に体をあずける恵美子だったが、あくまで洋は「女の人の体に興味があっただけ。君じゃなくてもよかった」と言い放ち、拒絶する。幼い頃に父親を亡くし、母親に厳格に育てられ愛を知らずに育った恵美子はそれでも洋を求め、「体の関係だけでもいい」と会うたびに自ら体を差し出す――。

さまざまな事情からこれまで映画化されずにいたが、今年、原作者も納得のキャスティングで満を持して実現。まさにスタッフチームの執念が実った公開とも言える。
また、少女から女へと変貌を遂げようとする難役・恵美子を演じた市川由衣は、本作について「女優人生において転機となるような大事な作品」とコメント。これまでのイメージを一新するような大胆なシーンにも果敢に挑戦し、主人公の一途な想いや葛藤、揺れ動く心の機微を見事に演じている。

海を感じる時
監督:安藤 尋
脚本:荒井晴彦
出演:市川由衣、池松壮亮、阪井まどか、高尾祥子、三浦誠己/中村久美
(2014年/日本)
9月13日(土)テアトル新宿ほか全国公開
http://umiokanjirutoki.com/
© 2014「海を感じる時」製作委員会

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