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text by Junnosuke Amai

Interview with MOUNT KIMBIE about『Love What Survives』

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4年ぶりのニュー・アルバム『ラブ・ホワット・サバイブス』をリリースしたマウント・キンビーが、朝霧Jamへの出演を含むジャパン・ツアーを開催。東京公演ではサポート・アクトにヤイエルを迎えて、バンド・セットを擁したアグレッシヴな演奏と鋭利なエレクトロニクスが融合したスリリングなパフォーマンスを見せてくれた。ポスト・ダブステップ以降のUKクラブ・シーンを担う中心的存在と目されるマウント・キンビーだが、今回の『ラブ・ホワット・サバイブス』にはジェイムス・ブレイクら盟友ミュージシャンがゲストで参加。ジャンルレスでボーダーレスな変化と拡張を遂げたそのサウンドはどのようにして生まれたのか、ドミニク・メイカーとカイ・カンポスに話を聞いた。



——今回のニュー・アルバムですが、とてもオープンでボーダーレスという印象を受けました。ポスト・ダブステップ/ベース・ミュージック云々といった文脈や、そもそもどのような背景のアーティストなのかといった先入観がまったく必要ではないと思えるほどに。


カイ「アルバムのコンセプトとかって、自分で選べるものじゃない気がするんだよ。ただもうぶっつけ本番で、何が出てくるのか試すしかないみたいな。後になってから、本当はもっとこういう感じにしたかったのにって思うことも山ほど出てくるけど、そのときの自分にはどうすることもできないというか、現場ではただ流れに従っていくしかないみたいなとこがあるからね。ただ、自分達は音楽の作り手であると同時にファンでもあるわけで。自分が好きな音楽が自然に自分の作る音楽に影響してきたり、その逆もあるだろうし……そこは自分でコントロールできるものじゃないんだよ。時々、そのへんをきちんと自分でコントロールできるようになったらいいのにと思うこともあるけど、ただ、正しい流れに乗っかっているときこそ、抗えないものなんだよ」


——今回の制作は大変でしたか。それとも、現場での勢いに任せてスムーズに進んだ感じ?


ドミニク「出だしが大変だったね。前回のツアーが1年くらい続いて、そこから日常のペースを取り戻すのに時間がかかったし。だから結局、トータルで3年くらいかけて作ってることになるのかな。実際に本格的にエンジンがかかったのは最後の半年ぐらいになってからだよね。そこからいろんなものがバタバタと形になり出したというか」


——今回のレコーディングにあたっては、事前にふたりの間での話し合いだったり、何かしらシェアするようなものがありましたか。


ドミニク「言葉にこそしてないけど、お互いに共有し合ってる方向性のようなものがあって……ただ、バンドのもともとの性質として、何かしらの制約を設けるのが好きで。その一環として、一番初期にあったのは、アルバムまるごと同じドラム・パターンを使うってこと。それは最後まである程度貫き通せたんじゃないかな。あとは、このふたりでまた一緒に音楽を作ることに対して心から興奮して夢中になれるように、そのリズムを取り戻すのに時間がかかったんだよね」



——今作のプレス・リリースには、「これまで自分達の成功の基盤だったものをすべて払拭することから始まった」というカイのコメントもありましたね。


ドミニク「まあ、自然にそういう時期に来てたんだろうね。プライベートでもいろいろ変化があったりして。リセットというよりも、リフレッシュみたいな感じだよね。ベースになる環境が変わったみたいな。結局本質的な音楽的な部分については、そんなに変わってないし。昔の曲に関しては、前回のアルバムのツアーでさんざんやり尽くした感があったから、とにかく今までとは違うことがやりたいという気持ちで、また自分達のやってる音楽に対して興奮できるようになりたかったんだ」



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