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tofubeats『ディスコの神様』インタビュー(中編)

──tofebeatsがイメージするディスコというのは、アートワークにあるようなバブリーな雰囲気のディスコ? tofubeats「ぼくはリアルタイムでは体験できていないから、当時の話を聞いたりして想像するしかないんですけどね。ディスコがすでに神様という、あの感じは出したかった。非日常でハレという。昔はディスコの前にスポーツカーを駐めていたら勝手に女の子が乗ってきたりとか、フロアが盛り上がっていなかったらDJブースに備え付けられた電話が鳴ってスタッフから怒られるとか。あとはディスコに置いてあるレコードでDJするとか、ディスコに就職するとか、今では考えられないようなことばかりですけど(笑)」 ──でも、サウンドはそういうイケイケな雰囲気を残しつつも、わりと真面目にディスコしている感じです。 tofubeats「うん、でもいわゆる70年代の全盛期のディスコよりも、80年代のディスコが好きですね。ザ・クール・ノーツやSOSバンド、B.B.&Q.バンドとかのエレクトロブギーやUKディスコの感じ。グルーヴがもう少しクリスタルっぽくなって、シンセベースと生ベースが交わっているような。”ディスコの神様”もムーグと生ベースが絡んでていて、ドラムもふたりいるような感じに仕上げています。ブギーになってからのスタジオ・ミュージシャンのノリが好きなんですよね。ライヴとかもあまりやっていないというのも好き。自分と似ているからかもなんですが」 ──ブギーはダフト・パンクの”ゲット・ラッキー”以降、重要なキーワードとなってますよね。 tofubeats「そうでもあるんですが、その裏側で今音楽があまりイケてる趣味じゃないから、もういちどイケてる趣味にしたいというロングテールで考えたいテーマがあるんです。今、ビットコイン騒動とか小保方さんのニュースの方が、よっぽど音楽よりドキドキわくわくさせられる側面があるじゃないですか。音楽でドキドキすることなんて、予想できる範囲内のことが多い。音楽はビットコインとかと立ち向かっていかないとならないと思うんですが、ディスコってビットコインと匹敵するくらいおもしろくて」 ──なるほど。2曲目の「Her Favorite」では再びokadadaをゲストに迎えていますね。 tofubeats「そもそもクローメオのコピー・バンドをやろうって、彼と盛り上がっていたんです。冗談半分で、それっぽい曲をやっていた延長線上で出来上がった曲です。今回の2nd EPは友だちを引き上げるという裏テーマがあったんです。”ディスコの神様”のコーラスも友達のバンドのShiggy Jr.のヴォーカルのいけだともこちゃんと、ほぼ素人の女子高生ラブリーサマーちゃんが参加している。あと、3曲目の”衣替え”はクローメオのMVにミニが出てくるので、わざわざレンタカーでミニを借りて撮影しました。自分で撮影して、編集までしたのでぜひ観てみてください(笑)」 (後編へ続く)

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