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『ヴィンセントが教えてくれたこと』 ジェイデン・リーベラー インタビュー

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挨拶するとスーっとどこかへ行っちゃった

 

———その素晴らしいキャストのひとり、ビル・マーレイさんはいかがでしたか?映画界では「変わり者」というイメージも強い人ですが。

ジェイデン「いちばん最初、彼に紹介された時はすごく緊張しました。『こんにちは』と声をかけると、そのまま何も言わずスーっと歩き出してどこかへ行っちゃった……。彼はヴィンセントみたいに気難しいところもあるのですが、でも本当はとっても優しい人で、正直で、予測不能(笑)。次になにをするのか分からない。そんな楽しい人です」

———ジェイデンくんは彼のことを現場で何と呼んでました?

ジェイデン「えーっと……ビル、ビルって呼んでました。彼と一緒にいるととても緊張してしまうんです。だって、あのビル・マーレイなんですから! 意識すればするほど緊張は大きくなるばかり……。なので、できるだけリラックスしてフレンドリーに接することができるように、ビルって呼ぶことにしました」

———クライマックスの重要なスピーチシーンの前に、ビル・マーレイが瞑想方法を教えてくれたと聴きましたが、本当ですか? 

ジェイデン「本当です。このシーンはたくさんの人の前だったし、セリフの量も多かったので、ぼくはとても緊張してしまって。そしたらビルが『ちょっとおいで』と僕を隅っこに連れていき、リラックスする方法を教えてくれたんです。両腕を水平に重ねて、おでこを椅子にもたせかけて目を閉じる。そんなシンプルなものだったんですが、あのビル・マーレイが教えてくれてる! と思うだけで緊張がひどくなってしまい……」

———ははは(笑)。効果なしでしたか?

ジェイデン「ええ(笑)。でも、すごくクールな経験だったなと感じています」

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