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text by Milo Oyamada
photo edit by Ryoko Kuwahara
photo by Satomi Yamauchi

Thundercat『Drunk』Interview

photo : Satomi Yamauchi | edit : Ryoko Kuwahara

photo : Satomi Yamauchi | edit : Ryoko Kuwahara




——音楽一家に生まれたというのは自分の音楽に影響していると思いますか?


Thundercat「もちろん。音楽一家に育った人は様々な経験をしていると思うけど、俺個人で言えば、自分が音楽をやっていることは家族からの影響以外は考えられないくらいだよ。自分の血に音楽が入っているという感じなんだ。もし家族が音楽をやっていなかったら全く違う人になっていたと思う」


——16、17歳くらいのときにSuicidal Tendenciesでベースを弾いていましたよね。今やっていることとは全然違うけど、それもまた自分の音楽制作にとってよい経験になっていますか。


Thundercat「確かに音楽的には全く違うけど、あの経験は自分の音楽において強い基盤になっているのは間違いない。マイク・ミュアーが“Do Not Have Any Fears(何も恐れるな)”ということを教えてくれて、それはずっと重要な軸になっているんだ。スピードメタルのファンはかなりハードコアで、嫌いな人にはストレートに嫌悪を示すから、Suicidal Tendenciesでやることになった当初はかなり心配してたし、不安もあった。ロバート・トゥルージロもいるし、黒人だからすぐロッキー・ジョージにも間違えられたりしてたんだけど、マイクは『お前は他と違う。その違いが素晴らしいんだ。違いを恐れるな、目立つことを恐れるな』と言って、わざとソロを長くやらせたり、かなり鍛えてくれた。アンオフィシャルな意味でのトレーニングをしてくれた恩師なんだ。常に一番の理解者であり支持者でいてくれた彼にはすごく感謝している。彼がやっているのはパンク、スピードメタルで、俺のジャズとは違うんだけど、両者に共通するのは“自由な精神”であること。だからマイクという恩師を持つ俺がやっているのはパンクジャズなんだよ」


——最高の教えですね。最後に、お気に入りの日本のミュージシャンがいたら教えてください。


Thundercat「難しい質問だな……。俺は坂本龍一の大ファンなんだ。佐藤博も好きだ。コーネリアスも好きだし、他にも数人お気に入りがいるんだけど、やっぱり作曲家が好きだね」



photography Satomi Yamauchi
interview Milo Oyamada
text & edit Ryoko Kuwahara


Thundercat - Drunk - Front & Back Cover
Thundercat
『Drunk』
発売中
(BEATINK)
初回限定生産盤:スリーヴケース付き
国内盤CD:ボーナストラック追加収録/解説書/英詞・歌詞対訳封入
マック・ミラー参加のボーナストラック を含め、計24曲を収録され、歌詞対訳と解説書が封入される。

beatkart: http://shop.beatink.com/shopdetail/000000002139
amazon: http://amzn.asia/aYsKnhw
Tower Records: http://bit.ly/2iYSAPT
HMV: http://bit.ly/2j8vVvH
iTunes: http://apple.co/2ki6RUY


商品詳細はこちら:
http://www.beatink.com/Labels/Brainfeeder/Thundercat/BRC-542/


Tracklisting
01. Rabbot Ho
02. Captain Stupido
03. Uh Uh
04. Bus In These Streets
05. A Fan’s Mail (Tron Song Suite II)
06. Lava Lamp
07. Jethro
08. Day & Night
09. Show You The Way
(feat. Michael McDonald & Kenny Loggins)
10. Walk On By (feat. Kendrick Lamar)
11. Blackkk
12. Tokyo
13. Jameel’s Space Ride
14. Friend Zone
15. Them Changes
16. Where I’m Going
17. Drink Dat (feat. Wiz Khalifa)
18. Inferno
19. I Am Crazy
20. 3AM
21. Drunk
22. The Turn Down (feat. Pharrell)
23. DUI
24. Hi (feat. Mac Miller) *Bonus Track for Japan


Thundercat
ロサンゼルス出身のベーシスト/ロングライター/ヴォーカリスト、Thunderatことスティーヴン・ブルーナー。テンプテーションズやダイアナ・ロス、ゲイリー・パーツ、グラディス・ナイトらと共演した世界的ジャズ・ドラマー、ロナルド・ブルーナー・シニアを父に持ち、兄であるロナルド・ブルーナー・ジュニアもロイ・ハーグローヴ、スタンリー・クラーク、ウェイン・ショーターといった面々と共演し、グラミー賞の栄冠に輝いたこともある凄腕ドラマー。音楽一家に生まれたスティーヴン・ブルーナーは、高校時代からスイサイダル・テンデンシーズの一員としてワールド・ツアーを経験し、16歳の時にはスタンリー・クラークのジャパン・ツアーにも同行している。自身のジャズ・ルーツを携え、フライング・ロータス、エリカ・バドゥ、スタンリー・クラーク、最近ではウィズ・カリファやアール・スウェットシャツなど、その極めて実験的な感性に適合するアーティストたちと共演。ケンドリック・ラマー、ファレル・ウィリアムス、フライング・ロータス、マイケル・マクドナルド、ケニー・ ロギンス、ウィズ・カリファ、カマシ・ワシントンら、シーンきっての人気者であるサンダーキャットでしか考えられない、超豪華アーティストが勢揃いし、20曲以上を収録した待望の3rdアルバム『Drunk』をリリース。来日単独公演はソールドアウトし、観衆を沸かせた。フジロック・フェスティバル2017への出演が決定。
http://www.beatink.com/Labels/Brainfeeder/Thundercat/BRC-542/

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