©︎ LEE KAN KYO
WISH LESS galleryにて、台湾出身のアーティスト・李漢強による個展「チラシはわたし」が2025年11月1日(土)〜11月16日(日)の期間で開催。
李は身近なスーパーマーケットのチラシやレンタルDVD、CDシングルなどを手作業によって忠実に再現する作家。本展では、新たな表現方法で復活させた李の代表的作品「スーパーマーケットのチラシ」シリーズを展示する。Supreme 2022年春夏コレクションでは、チラシ作品が大々的に起用され世界的に話題となった李が、4mを超える紙のドローイングを中心に新作群を発表。
日々印刷され、膨大な情報をあふれさせるチラシは、現代社会の縮図だと李は捉える。イメージが絶え間なく配信されては消え、何の価値も持たなくなってしまう情報社会に対して鋭い視線を投げかけ、チラシという媒体を通して、消費と記憶との関係性を私たちに問いかける。ただ消耗されるだけのチラシに散らばる無数の情報をすくい取る、という膨大な時間を要する積み重ねは、李の手によって記憶の層と成り、価値のあるものへと受け継がれるのだ。
©︎ LEE KAN KYO
李漢強 個展
『チラシはわたし』
会期:2025年11月1日(土)〜11月16日(日)
開廊時間:木曜〜日曜 12:00〜18:00
会場:WISH LESS gallery(東京都北区田端5-12-10)
休廊日:月曜〜水曜
Tel:03-5809-0696
入場料:無料
URL:http://wish-less.com
李漢強/LEE KAN KYO
台湾・台北市生まれ。2012年に東京造形大学大学院造形専攻を修了後、東京を拠点に制作活動を続けている。現代消費社会における日常のメディア断片を題材に、それらの形態や意味を精緻な手作りで再考し、急速な消費サイクルに覆い隠された異様さや記憶の断層を掘り起こす。スーパーマーケットのチラシ、週刊誌、CDなどの素材を用い、大量生産されたイメージを再構成することで、個人的記憶と集団的消費のあいだに潜む緊張関係を浮かび上がらせている。長期的に取り組む「スーパーマーケットのチラシ」や「juicebox selfie」「最後のCDプロジェクト」などを通じ、 大量生産と日常の質感に潜む見過ごされてきた側面を批評的に探求している。2014年には《ドリーム・あの子(Don’t_stop)》で日本の「1_WALL」グラフィック部門グランプリを受賞し、2022年にはGQ Taiwan MOTY Artist of the Yearに選出された。国内外の展覧会に多数参加し、SupremeやNetflix《WAVEMAKERS-選挙の人々》など多くのブランドとのコラボレーション実績がある。
インスタグラム: @lee_man_studio