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小谷元彦の個展、「生」と「死」に直面した実体験をもとに新作を発表


Tulpa – Starfishgirl (Left) Detail, 2019 / Tulpa – Honeycombman (Right) Detail, 2019
© Motohiko Odani
Courtesy of ANOMALY


小谷元彦の個展『Tulpa -Here is me』が、東京・天王洲アイルのANOMALYにて開催中。会期は、5月25日まで。


小谷元彦は、彫刻をはじめ、写真、ビデオ、インスタレーションなどメディアを限定しない多彩な表現方法で制作を続ける京都出身のアーティスト。2003年には『ヴェネチア・ビエンナーレ』に日本代表作家として参加したほか、2010年に東京・六本木の森美術館で個展『幽体の知覚』を開催した。


2017年に心筋梗塞に倒れたことが、それまで自身が主題としてきた「身体」を省みる大きな機会になったという小谷。化身・思念形態を意味するタイトルがつけられた本展で、小谷は彫刻の原点の一つともいえる「人体像」に焦点を当てたセルフポートレイトに挑む。会場には、心筋梗塞によって自身の心臓の半分の筋肉が壊死し、「失われた身体と残された身体」の狭間で生きていくこと、そしてそれと同様のテーマで作品を制作し続けることを紐付けながら制作された人体像が並ぶ。



一連の作品群はすべて、小谷自身の頭部を他者に重ねたり、動植物と融合させてかたちづくられたもの。いずれも小谷の半壊の心臓音をもとに、像同士の交信や監視の信号としてとらえた音や光を用いて展示される。


小谷元彦
『Tulpa -Here is me』
2019年4月20日(土)~5月25日(土)
会場:東京都 天王洲アイル ANOMALY
時間:11:00~18:00(金曜は20:00まで)
休廊日:月、日曜、祝日

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