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既成概念を挑発する文字とイメージの組み合わせ。Cali Dewitt個展「Unchained Malady」



KOMIYAMA TOKYO Gでは、アーティストCali Dewittの個展「Unchained Malady」を開催。
小宮山書店・フェティッシュコーナーのコレクターでもあるCali Dewittが、ラバーマスクのモチーフとともに、興奮を掻き立てる新体系のグラフィックシリーズを発表。エルヴィス・プレスリーの名曲になぞらえた展示名「解き放たれた弊害」をテーマに、快楽の自由と生へのエネルギーを放つキャンバス作品を展示・販売する。


モダン・プリミティブ*黎明期のLAハードコアシーンを立脚点に、長年言葉を主体とした表現を続けるCali Dewitt。
既成概念を挑発する文字とイメージの組み合わせは、現代社会の光栄と滑稽さを映し出してきた。
感覚的な言葉をダイレクトに散りばめた新作には、着飾ることのない「純粋な表現の自由」への挑戦が込められている。


本展で描かれるラバーマスクのモチーフは、人々が過剰な清潔さや人生の正解を渇望し、一晩で”自分の本当の人生”が始まることを待ち望む短絡的なウェルネス(健康)意識へのアンチテーゼとして誕生した。
「ありのままの自分を受け入れる」という言葉とちぐはぐに並置されるマスクは、ラバーという第三の皮膚をまとうことによって、逆説的な解釈と倒錯への愛として表現されている。
剥き出しの言葉の重複から無限に広がるスリリングな幸福感を楽しもう。


*モダン・プリミティブ:タトゥーや、ボディーピアスによって肉体を再認識し、自身のオリジナリティを追求する文化。冷戦終結後のテクノロジー社会におけるカウンターカルチャーとして、LAから発祥し、世界各地に広まる。身体改造によって「現代的な原始人を指向する」という意味を持つ。


また開催にあたり小宮山書店・中3階では、「モダン・プリミティブ」展を実施。
90年代「BURST」のバックナンバーをはじめ、写真家・Charles Gatewoodの書籍のほか、Cali DewittがLAで集めたヴィンテージポルノ映画ポスターなどを展示・販売。


“Unchained Malady”
Cali Dewitt

19 – 28 April 2024

Open:12:00〜18:30 (Sunday: ~17:30)
*closed on Tuesday and Wednesday
Venue:KOMIYAMA TOKYO G
〒 1010052 東京都千代田区神田小川町3-20-4第2龍名館ビル1F D
3-20-4 Kanda Ogawamachi Chiyoda-ku Tokyo


Cali Dewitt:
米国・LA在住のアーティスト。LAのアンダーグラウンドカルチャーを背景に、音楽レーベルからグラフィック、ZINE、アパレル等を展開。IceageやLust For Youthといったインディーズバンドからラッパー・Kanye Westのマーチャンタイズまで幅広く作品を手掛ける。2021年からは、Readymadeの創設者・細川雄太氏とともにファッションブランド「Saint Mxxxxxx」を設立。一通りでは語れないボーダーレスな表現で、自身のリアリティを持った気鋭な表現を続ける。

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