バレンタインデー事情のはずなのに、なんでこのグロテスクな写真！？と驚かれた方、こちらは、アイスランドの伝統料理のソーラマートゥルと呼ばれるものです。アイスランドのバレンタインと関係があるようなないような…おってご説明しますので、どうぞお付き合いくださいませ☆
まず、最初に言ってしまうとアイスランドでバレンタインデーというのはあまり一大イベントとして認識されていません。この日、ガールフレンドや思いを寄せる相手にお花やプレゼントを贈ったりする男性もいるようですが、日本に比べると、思いのほか盛り上がりに欠ける日で…夫と付き合い始めの頃はそんなことも知らず、バレンタインデーの当日、どんなサプライズがあるのかな〜
と勝手にワクワクして結局な〜んにもなく拍子抜けした記憶があります笑。
噂の夫
その代わり、アイスランド版バレンタインデーともいえる、夫の日（Bondadagur）と妻の日（Konudagur）なるものがあります。１月半ばの「夫の日」には、奥さんが旦那さんにプレゼントを贈ったり、腕によりをかけてごちそうを作ったりします。２月下旬の「妻の日」には、旦那さんが奥さんにプレゼントを贈ったり、ディナーに招待したりします。プレゼントはコレ！という決まりはありませんが、お花を贈るのが人気。友人は昨年、当時つき合っていた彼氏からCASIOの腕時計をもらったそう。私は、香水をおねだりしました♥夫の日には、わたしから旦那さんに６本入りのビールケースをプレゼントし、ステーキを焼いてごまかしたような…
数年前の妻の日での旦那さんショット
ちなみに、アイスランドでは結婚していなくても付き合っている彼氏や彼女のことを夫、妻と呼んだりするので、夫の日、妻の日は、ボーイフレンドの日、ガールフレンドの日でもあります。
さてさて、ここから夫の日、妻の日つながりですこーし話がそれます。
この夫の日、妻の日はアイスランドに昔からある行事。アイスランドの旧暦の上で「Þorriソーリ」と呼ばれる期間（１月半ばから２月下旬）があるのですが、この「Þorriソーリ」の第一日目が夫の日に設定されています。そして、「Þorriソーリ」の最終日が妻の日。
「Þorriソーリ」の期間中、アイスランドのあちこちで「ソーラブロート」と呼ばれる真冬の宴が催され、アイスランドの伝統料理である、「ソーラマートゥル」が食されます。冒頭の写真が、その「ソーラマートゥル」。代表的な献立は、発酵させたサメの肉、羊の陰嚢、羊の頭部の炭焼き、ブラッドソーセージなどなど…なぜ、そもそもこれらを食べようと思い立ったのかな〜というものばかりですが、ヴァイキング時代から保存食として食べられてきたようです。わたしは１度だけ食べたことがありますが、夫は１度も食べたことがないそう。見た目と発酵させたサメの強烈なアンモニア臭が理由で、一度も「ソーラマートゥル」を食べたことがないアイスランド人の方、けっこういます。そうそう、先週末IKEAのレストランにいったら、この「ソーラマートゥル」が密封状態の箱に入って売られていました！アイスランドのIKEAならでは♪
以上、バレンタイン事情というよりもアイスランドのグロテスクな伝統料理メインのお話になってしまいまして、すみません…バレンタイン事情とつながりがあったのか、という疑問はさておき、長文読んでくださってありがとうございました！この時期アイスランドに遊びにこられる人がいたら、「ソーラマートゥル」に挑戦して、武勇伝つくってみるのいかがですか？！
