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世界で大ヒット中の“Two On Two”に加え、日本への想いも詰まった曲陣を携えたJAMAICAのニューアルバムが完成(中編)

—それは重要だね。

アントワン「THE SUPREMES(シュープリームズ)の曲とかもそういう面あるよね。純粋さと切さもある備え持った感じでさ。(アントワンが“I Hear A Symphony”を歌い出す)」

—もしかして、デビュー・アルバムを出して、世界中をツアーして回っていきなり忙しくなったのがきっかけで、”純粋さ”だったり、”希望”だとかを意識して重視したいようになったのかな?

アントワン「答える前にエスプレッソを一つ注文してもいい?」

—ダブル?  シングル?

アントワン「シングルで大丈夫。あ、やっぱりビール4つお願いします(笑)! でも、本当にそうだったかもね。デビュー・アルバムをリリースすること自体が、まるで清水の舞台から飛び下りる感じだったしね。そういう意味で言えば、今回のアルバム『Ventura』は、前作の弟分だとも言えるかもしれないよ」

フロー「いや、今回のアルバムの方が、兄貴分でしょ!」

アントワン「そうだね。兄貴分の方かな。ファースト・アルバムの方が、生意気で思い上がりぶっている感じもあったしね。それに、実際、ライブ・バンドとしての経験も色々今回の曲作りのヒントを与えてくれた部分も色々あるんだよ。例えば、これはライブでは演奏し辛そうだよねだとか、こういう部分をライブで引き延ばしてやったら盛り上がりそうだよねとかそういう感じのヒントね。それに、日本へ想いも数曲歌っているよ。今回のアルバムには、日本が出て来る曲が2曲もあるんだ」

—どんな風に日本が出て来る感じなの?

アントワン「確か“Two On Two”のーーどこだっけ?(2人が一緒に歌い出し始める)。あ!ごめん。間違っていた。新曲の“Ricky”と“Rushmore”の方だった! “Ricky”の方は、日本の”建前”のことを少々、そして、“Rushmore”は、日本への想いを綴ったバラード曲なんだ。日本での思い出もいっぱいあるし、ぼくらのことを評価してくれて、とても良くしてくれる国の一つだからね」

フロー「僕らに対して、日本人は色々倍にして返して来るような感じなんだよね。実際に仕事を通じて日本で会った人とかも含めて、今では日本が第二の家族のようにまで思えて来るよ。それに、なぜだか、日本のことを思うだけでエモーショナルになって、熱い感情が込み上げてきちゃうんだよね」

—日本のことを思うとなぜだか感情的になってしまうね。

フロー「君のせいだよ!(フローが通訳していたAlainを指をさす)」

 全員「(爆笑)」

フロー「でも、本当に、僕らの音楽を理解してくれているように思えるし、日本へ行くのがいつも楽しみなんだ。言葉が通じなかったりもするのに、より細かく気持ちを理解してくれているような気にさえもなるよ。ぼくが高校生の頃、8割くらい何を歌っているのかもわからないような曲を聞いていたんだけど、コード進行でどんな感じの曲なのか理解が出来ていたような感覚だったんだよね。多分、それに似た感じなんだろうけど、日本は、それとはまた別に、何か特別なものがあるんだよね」

アントワン「ということで、日本のみんなに”ハイ・ファイブ”だね! はい、みんな手を挙げて!」

全員「(笑)」

 (後編へ続く)

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