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浅草の温度感を音楽に。人間味溢れる探偵ドラマとEGO-WRAPPIN’独自の持ち味が融合した『BRIGHT TIME』(前編)

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──ドラマの世界観と楽曲がぴったり溶け合い、お互いに引き立て合う瞬間って、異様に感動しますもんね。今回『BRIGHT TIME』に収録されている3曲は、それぞれどんな感じでイメージを膨らませていったんですか?

「今回、大根さんの方からまず最初に“トム・ウェイツ”というキーワードをもらったんですね。それだけで、向こうが求めている音色やトーンみたいなものはパッと伝わった。浅草で初顔合わせの食事会を開いたとき、大根さん、わざわざCDも持参してくれはったみたいなんですけど。『あ、大丈夫です。わかりました』みたいな感じで(笑)」

中納「うちら2人とも、大のトム・ウェイツ好きやもんな(笑)。80年代後半のライブ映画『BIG TIME』とか、大阪時代によく森君と2人で観てて」

「うん。ちょっと妖しげで、でもスタイリッシュな見せ方とか。あるいはウッドベースとサックスが入った、ザラッとした手触りのサウンドだったり……。あの時期のトム・ウェイツのバンド編成から受けた影響って、実はかなり大きい気がする。EGO-WRAPPIN’のステージで、よっちゃんがランプを手に持ってるのも……」

中納「そうそう、あれはトム・ウェイツのライブ映像を観て『このアイデアかっこええなぁ』といただいたんです(笑)。好きな人は絶対わかってると思う。今回のテーマ曲でも『♪Hey Yo 1 2 3』という導入の入り方とか、ヴォーカルにもけっこうトム・ウェイツ感をしっかり入れてます」

「作り終えてみれば結局、『BRIGHT TIME』と『BIG TIME』で頭文字も同じになってるし(笑)。まあ、そうやって共通のバックグラウンドがあったから、大根さんからトム・ウェイツの名前が出てきた瞬間、『あ、これは思い通りに作れば大丈夫や』と安心した部分はありましたね。あと僕の中に強烈なイメージとしてあったのは、一斗缶を棒でぶっ叩く音だったんですよ」

──へえ、一斗缶ですか?

(中編へ続く)

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