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浅草の温度感を音楽に。人間味溢れる探偵ドラマとEGO-WRAPPIN’独自の持ち味が融合した『BRIGHT TIME』(中編)

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──そういう敗者側の視線というか、裏通りのブルース的な感覚もやはり、トム・ウェイツの世界観に通じてるのかもしれませんね。あと「♪角を曲がれば 飛び込むのは 空を指したのっぽのタワー 誰を照らすのかな」という最後のリリックも印象的でした。これはやっぱり、スカイツリーのことを読み込んでいる?

中納「うん、そうそう。浅草って面白くてね。路地裏に迷い込んでパッと空を見上げたら、いきなりスカイツリーが目に飛び込んできたりするんですよね。私みたいな他所者は、それで方角がわかって安心したりするの(笑)」

「街って、古いものと新しいものがごっちゃになって、どんどん変わっていくもんじゃないですか。浅草もそう。下町の風景や人情だって常に変化している。ノスタルジーに流されるだけじゃなく、都会のリアルな質感みたいなものはどこかに入れようというのは、2人でよく話してました。それは歌詞の面でも、音色の面でも」

中納「浅草、実はめっちゃ都会やもんな(笑)」

──ちなみにドラマのオープニング映像では、キャストに混じって出演されてますね。大根さんの演出はいかがでした?

中納「うーん、ほとんどなかったよね。『いつものライヴと同じに動いてください』って言われたくらいで。ただ、完パケを観たら、予想以上にうちらがフィーチャーされていて驚きました(笑)」

「探偵事務所やのにミラーボールがあったり、さすが大根さん、目の付けどころがシブいなと(笑)。僕、個人的にもミラーボールめっちゃ好きなんで、嬉しかったです」

中納「本当は曲への当てぶりなんだけど、私たちミュージシャンが動きやすいように、撮影現場では実際アンプからも音が出るようにしてくれたり。さすが、演奏者の心理がよくわかってはるなぁと」

「一流の俳優さんと一緒にカメラに収まるのも、何か新鮮やったしね。『ホンマすんません、おじゃまします〜』みたいな(笑)」

中納「そういえば、私の視線の先にオダギリさんのソファがあったんですよ。女性としては、イケメンが間近でじっくり鑑賞できて、それもまた嬉しかったなと(笑)」

(後編へ続く)

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