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ペトロールズ『SIDE BY SIDE』インタビュー(前編)

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—今日はあらためて基本的な話も訊きたいんですけど。9年前、長岡くんが2人を誘ってペトロールズを結成したときはどんな音楽像をイメージしてたんですか?

長岡「それまで本格的には自分の曲を書いてなかったんだけど、そろそろ自分でバンドを組んで曲を書いてみようと思って。で、編成はトリオがいいなと思ったんです。人数が多いといろいろ伝えるのがめんどくさいし(笑)。ギターはひとりで勝手に弾きたいし、もうひとりギタリストがいたらその人に注文するのもヤだなと思って。とにかくね、パッと聴いただけでほかのトリオとは全然印象の違うバンドにしたくて」

—完全独自の音楽性が大前提だった。

長岡「そうなれたらいいなって。バンドが全然好きじゃない人にとっては、いろんなバンドの音楽を聴いても『このバンドもあのバンドも違いがわからない』って言うと思うんだよね。それがヤだなと。最初からほかのバンドとは圧倒的な差があるようにしたかった。そうするには、音楽的に変わったことをメンバーにしてもらわなきゃいけないなと思ったのね。で、それを受け入れてくれるだろうと思ったのがこの2人だったんです」

—ボブさんとは高校時代から一緒にバンドをやってたし。THE SHISHAMOっていう。

長岡「よくご存知で(笑)。それまでわりと我の強いドラマーによく会ってたから、しなやかな人がいいなと思って。変なリズムパターンとかもリクエストしたらやってくれるような。それでボブを誘って」

河村「俺もなんか亮介から声をかけられるような予感があったんですよ。俺を誘う前にどこか海外に行ってたじゃん?」

長岡「うん。半年くらいヨーロッパを旅していて」

河村「で、帰国してから連絡をもらったんだけど。なんか知らないけど『バンドやらない?』って誘われる気がしてたんだよなあ。なんの根拠もないんだけど」

—長岡くんはTHE SHISHAMOでもちょっと曲は書いてたんだよね?

長岡「うん、書いてたけど、自分の思いを乗せるというよりは、たとえばニューウェーヴっぽい曲とか、そういうお題があって曲を作る感じで。でも、そろそろ自分で自分のケツを持ってみようと思ってこのバンドを組もうと思ったんですよね」

—重い腰を上げてみようと。

長岡「うん。ふとそうしようと思って。なんかね、当時、身の回りのいろんなことがヤになってヨーロッパに行ったんですよ。音楽的な吸収もほしかったし。でも、海外で知り合った現地の人は日本の音楽に興味を持ってる人も多かったし、吸収も大事だけど日本でもしっかり自分がカッコいいと思う音楽を発信するべきだなと思って」

(中編へ続く)

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