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Lily Allen(リリー・アレン)インタビュー/来日公演ご招待!

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—さて、このアルバムのタイトルは『Sheezus』ですが、これはスラングでしょうか? 日本のファンのために、タイトルの由来について少し話して頂けますか?

リリー「カニエ・ウェストの最新アルバムは『イーザス』というタイトルで、それにちなんだものなの。私はカニエ・ウェストが色々な理由から大好きなのよ。それは主に彼の音楽が好きだからなのだけれど、彼のパーソナリティによる所も大きいの。彼は自分の信念を声高に主張し、自分の意見に忠実で、思ったことを率直に言うことを恐れないので、他の人たちとは一線を画していると思う。彼の信念すべてに同感するかどうかは重要ではなく、イーザスである所以は自分自身をさらし、その後の波紋は意に介さずというところ。そういう理由から彼がイーザスであるのなら、私はシーザスになりたいわ(笑)。これを言うのがだんだん上手になってきたでしょう(笑)?」

—シーということは、女性版イーザスということですね? 

リリー「そう、女性版のイーザスよ」

—アルバムのジャケット写真もすばらしいと思いますが、アイデアはどなたが出したんですか? コーギー3匹が写っている理由は?

リリー「私とクリエイティブ・チームは、自信満々で生意気な感じを表現したいと考えたの。コーギーというのは、この国では王室とゆかりがあると考えられているので、ちょっとおばかな感じね。デラックス・バージョンでは私は王冠を被っているのだけれど、威厳があって、宮殿の様な雰囲気を出すというつもりだったの。タイトルも『シーザス』で、階段のところにはラテン語で文字が刻まれているのが見える。そんな感じで、たわいないものよ」

—楽しんで作ったんですね?

リリー「その通りよ。あまり真剣に取られるべきものではないわ(笑)」

—そうですよね。分析するものではないですよね(笑)。さて、先ほど、本作で1曲キーンとコラボされた話をしていましたが、カムバックの先駆けとして、彼らのカバー曲『Somewhere Only We Know』をリリースしましたね。3週1位を獲得、7週連続TOP10入りを果たすなど、華々しい結果を残しましたが、少し離れていらしたこともあり、ファンや世間の反応、チャート順位などは心配でしたか?

リリー「正直言って、それはあまりなかったわ。うーん、これはどう説明したら良いかしら。私が書いたわけではなかったので、私を象徴するという曲ではなかった。だから、もしうまくいかなかったとしても、自分の責任であるとは感じなかったでしょうね(爆笑)。ヒットした理由は、私が歌ったからではなく、曲そのものが良かったから。私が歌う以前に既にヒットしていたしね。所詮、あるお店の広告のための歌だったのよ(爆笑)。ある意味、私とはあまり関係ないのよね」

—とても美しい歌声で、あなたの正直なところが表現されていると感じましたよ。

リリー「ありがとう。そう言ってもらえて嬉しいわ」

—そして、1stシングル『Hard Out Here』は、「リリーが帰ってきた」と言うにふさわしい曲で、これぞ私たちが待ち望んだ曲だったわけですが……。

 リリー「この曲とキーンの曲『Somewhere Only We Know』は……。この曲をコマーシャルのためにやらないかという話を持ちかけられた時、自分の頭の中にあったのは、『Hard Out Here』にインパクトを与えたいということだった。でも、同時にラジオではかけてもらえないだろうということもわかっていたの。そこに、クリスマスの間ずっとテレビでかかることになる曲の話があって、ラジオでもずっとかけられるだろうし、マーケティングに大きく力を入れてくれることになるだろうと思った。これを利用して、人々の記憶に私の名前が残っているうちに、もう1曲ネット上でリリースするというのはどうだろうと考えたの。そのふたつの曲が対立するから、それによって言いたいことを主張することができたらと思ったのよ。背景にあったアイデアはそういうことだったの」

—うまいですね。主張されたかったというのはどのようなことだったのか、歌詞やテーマなどを教えていただけますか?

リリー「うーん、『ビッチ『』という言葉をまた再認識したかったということについての歌だと思うわ。女の子同士がお互いに『ビッチ』と呼び合うのは問題なく、それはかえって私たちを力づけることだと思う。一方、男が『ビッチ』というのはそうではないけれどね。『ビッチ』というのが差別用語として使われているのをもう耳にしたくないということについての歌よ」

—ポジティブな感じですよね?

リリー「そうよ」

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