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text by Ryoko Kuwahara

Craft Curiosity Issue : 「火をつけるという行為が伴うこと、溶けるところ、日常で使う気軽さと儀式などで使う特別感。総じて醸し出される妖しさがロウソクの魅力」Risa/OLGA-goosecandle-




フィジカルな距離を求められる今、オンラインに没入する時間が増加傾向にある。情報収集や人との繋がりはもちろん大切だが、同時に自身を落ち着いたオフラインの環境に置くこともまた重要だ。自分が求めるものや喜びを感じるものを、己の手を動かして創り上げる時間は、長期戦が見込まれるこのニューノーマルを生き抜くための術でもある。NeoLではハンドメイドのアートで人々を魅了する作家の作品を紹介するとともに、ものづくりの時間へ誘う。
「『ガチョウ女の作る儀式道具』をテーマに、 独自で型や色を調合し、すべてハンドメイドで製作されています。持ち主の見えない力を引き出せるよう、愛と呪いを込めて!」との言葉に集約されるOLGA-goosecandle-のものづくり。幼少期に魅了された寓話の世界に出てきそうな不思議な色と形、何かを語りかけるような表情をしているロウソクに、「ROSE MANーうそが本当にー」UNICORNー夢のようなことが起きるー」「BIG MOUSEーイエスマンが増えるー」といった印象的なタイトルと言葉が添えられた様を見たとき、私たちはOLGA-goosecandle-と自分の間に架け橋が結ばれ、自分の中でそのロウソクが象徴するモチーフが軸となる物語が展開されて行くような感覚に陥る。時に暗示的に、時に偶発的に、自分と向き合う美しい時間を与えてくれるロウソクを生み出すOLGA-goosecandle-のRisaに創造の過程を聞いた。



ーー創作を始めたきっかけを教えてください。


Risa「幼少期より自然と絵は描いていました」


ーー現状使用されている素材(蝋)にハマったきっかけは?


Risa「お世話になっている先輩に頼まれて」


ーー蝋、またはキャンドルの魅力をどのように捉えられていますか。


Risa「火をつけるという行為が伴うこと、溶けるところ、日常で使う気軽さと儀式などで使う特別感の両方の要素をもつこと、、総じて醸し出される妖しさ」


ーー基礎知識/技術はどのようにして習得されましたか。


Risa「美術大学に通いましたが(油画専攻)美大に入るための予備校での勉強の方が訓練になったかも。造形やキャンドルアートについては本とネットなどで独学です」


ーー最初に作った作品はどのようなものでしたか。また今振り返って自身にどのようなアドバイスをしたいですか。


Risa「きっかけとなった先輩の期待に応えたい気持ちだけで作ったガイコツやTIKI。今見ると目を覆いたくなりますが、あの経験は必要だったと思うのでアドバイスはありません」





ーー作品の中にご自身の“核/個性”をどのような形で表現されていますか。


Risa「意図的な部分で言えば、一つ一つに付属している短いメッセージ(イエスマンが増える、キスとダンスがうまくなる など)やコレクションのコンセプトなどに。それとシンプルに、その時作りたいデザインとをすり合わせていきます」


ーーその“核/個性”を作り上げたプロセスを教えてください。


Risa「数多のかっこ悪い経験と、同じ位あったたまらない経験のループからでしょうか、、」


ーー制作のプロセスで一番難しい箇所は?


Risa「今のところは特にありません。気付くと時間が経っていることが悩みです」


ーーシーズンのモチーフについて。タイトルにストーリー性があるのが特徴的ですが、物語が先に浮かんでの制作なのか、作りたいキャラクターや形があっての統括としての物語なのか、どのような流れでしょうか。


Risa「作りたいデザインは日々ストックしています。
決定したシーズンのテーマに適宜モチーフを結びつけていきます。もちろんバランスを見てあとから生み出すものもあります。
一つ一つのメッセージはシーズンテーマとは直接関係はなく、そのモチーフ自体に『似合うもの』をつけています」


ーーオルガのおはなし会しかり、物語を重要視されています。その理由を教えてください。


Risa「オルガのおはなし会は幼少期近所の図書館で行われていたおはなし会(キャンドルの光の中で朗読をきく)のオマージュです。凄く好きだったのですが頻繁には連れて行ってもらえず、、でも実態がわからなかったことも、結果的により魅力的に思えているのかも。
でも、はっきりこの物語にこのキャラクター、と決めたくはありません。何度か作家の中嶋祥子と一緒に小説も作っているのですが、同じモチーフを別のお話にも違う役割で出演させたり、、。というのも、あくまでも、キャラクターではなく『モチーフ』だからです。キャラクターの顔をすることもある、というか、、。一つの可能性や側面を見せるために、物語を利用しています」





ーーワークショップではどのようなものを用意され、どのような制作指導を行われるのか差し支えない程度で結構ですので教えていただけますでしょうか。


Risa「こちらで事前に用意したパーツを組み合わせ、自由にデコレーションするという小さな方でもできる内容です。作りたいようにやって頂き、その過程で進めやすいようアドバイスはしています。小さなユニコーンなどの他にイースターやハロウィンなど行事にあわせたものが中心です」


ーーこれから創作を始めるビギナーに向けて、技術的、精神的なアドバイスをお願いいたします。


Risa「どうありたいかにもよりますが、、自分は何が好きかを改めて見つめ直すと、アイデアは浮かびやすいかもしれません」


ーー素材や道具の購入にオススメのメーカー/オンラインショップがあれば教えていただけますでしょうか。


Risa「ハンドメイド、キャンドル、で検索するとたくさん出てきます。ただ彩色でたまに推奨されているクレヨンは沈殿しますしクレヨン臭が強いので、キャンドルショップの顔料を使った方がいいかも」


ーー新型コロナウィルス感染症(COVID-19)でクリエイティヴ面にどのような影響が出ていますか。


Risa「もともと自宅の一室を作業場にしているため作業空間の変化はありません。ただ、病気への不安感はもちろん、日本政府への憤りで、インターネットを見たり報道系のラジオを聞く時間など現状を把握する時間がより一層増えました」


ーーこの側面で新たに気づいたこと、やってみたいアイデアがあれば教えてください。


Risa「SNSでふと流れてくる美しい作品や活動など、やっぱりカルチャーは大事だな活力になるのだなと改めて感じています。私自身はあえて今まで通り制作していくつもりですが、これまで同様影響はどこかしらに出るとは思います」



ーー事態が好転し、COVID-19が収束したらしたら何をしたいですか。


Risa「大事な人たちに会いたい。あとデート」


ーーニュースなどお知らせがあればお知らせ下さい。


Risa「 GW前後に個展を開催予定でしたが、現在延期が決まり開催時期は未定です。随時情報は更新しますので、Instagramなど見ていただけると幸いです」



Risa/ OLGA-goosecandle-
IG:goose_hag

Online Store : olga-goose.com

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