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VERBAL(m-flo)へ中田クルミからの質問 「私たちの世代をどう思いますか?」(後編)

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クルミ「じゃあ若い子達と関わりたいって思いますか?」

VERBAL「それは常に思ってるから一緒にやろうと誘ってるんです。アングラな何かが始まろうとしているところにエネルギーがあると思うんですよ。クラブとかも自分で行かないとわからないから行くし。昔のヴィヴィアン・ウェストウッドのお店で『SEX』ってあるけど、写真を見ても実際どういう感じだったかわからないじゃないですか。でも実際に関わっていた人から話を聞くと、その時のコミュニティ感とかが窺えるんですよね。シド・ヴィシャスのイメージをどう作ったかとか、当時レイ・バワリーってデザイナーがいて、ヴィヴィアンのウィッチズっていうコレクションはその人が元ネタになってたとかね。で、俺はその元ネタを買いにロンドンまで行ったりもしてて。ルイ・ヴィトンのデザイナー、キム・ジョーンズもそういうのが好きだから物々交換したりして(笑)。あとクリストファー・ネメスも大好きで、服を額装して家に飾ってたり。ヴィヴィアンのヴィンテージだけを取り扱ったお店がロンドンにあるんですよ。入り口付近には当たり障りのないヴィヴィアンの服が置かれているんですけど、裏に行くとしびれるようなお宝の山があって。それも観光みたいな感じで行っても辿り着けないし、お店のことをちゃんと知ってないと見せてもらえないんですよ。そこもコミュニティ感というかね」

クルミ「そういうの、すごく憧れます。やっぱりそういうのが好きだから、自分が何かやることで少しでも流れが変わるといいなと思って行動しているところはありますね」

ー クルミさんのような人が率先してそういう行動を起こすというのは意義がありますよね。VERBALさんは常にそういう若い人の動きは見ているし、m-floでもびっくりするようなフィーチャリングしたりするじゃないですか。それこそもうすぐm-floのアルバムが出ますが、そのお話もうかがいたいです。今回はEDMなんですよね?

VERBAL「DJするからフロアでかけやすい曲がいいなということで、EDMにしました。フロアと盤とのバランスを探すのにアルバム3枚分の時間がかかりましたが(笑)、ようやくベストに辿りつけた気がしています。今回のアルバムは、ある一時から逆にスキルダウンしようと思って、細かいことは気にせず、クラブに行った時にどうやって遊んでいるかを描いてみたいなって想いがあったんです。“1NceAgain”って曲なんかは、日本語でラップしてるんだけど、みんながフロアでワーッとなってる画を描いていて、酔っぱらって女の子と喋ってるけど、最後『え? 名前なんだっけ?』みたいな感じとかあるじゃないですか(笑)。その感じをそのまま曲にできたから、それは良かったかなって。

あと今回は海外のプロデューサーとも合作で作っていて、すごく良い曲が出来ました。リル・ウェインやジャスティン・ビーバーとかに曲を提供してるJ-Hypeという作曲家がいるんですけど、彼に引っ張られて彼の曲では僕のラップも全部英語になっちゃってます(笑)。他には日本語の曲もあるんですけど、それもまた良くて。だからEDMというより、バラエティに富んだ内容になったかなと思いますね」

ーフィーチャリングとしてはどのような人が参加してるんですか?

 

VERBAL「今回の面子はすごいですよ。若い人で言うとdaokoちゃんという女性のラッパーやFlower / E-girlsの鷲尾(怜菜)ちゃん、MNDRというカニエ・ウェストのG.O.O.D. Musicに入るシンガーもいますね。あと[Champagne]の川上洋平くん。彼も元々EDMが大好きなんですよ。川上くんが最初に歌ったらあまりにもかっこ良過ぎて、俺のラップはいらないんじゃないかって思ったくらいで(笑)。だから盛り上がるところでラップするんじゃなくて、EDMの曲間に抜けるところでラップしたらしっくりきました。浜崎あゆみさんやBIGBANGのSOLにも参加してもらったりもしています。もうすぐ作業が全部終わるところなので楽しみにしててください」

クルミ「そんな忙しいときにありがとうございました。アルバム、めちゃくちゃ楽しみにしてます!」

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