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Chara『Secret Garden』インタビュー(後編)

――切なさや神聖さって、ソウルにもつながりますよね。ゴスペルも然りで。

Chara「だから好きなの。ゴスペル経験は薄いですけど、10代の頃は興味があってすごく聴いてました。だって調べてみると、ソウルのミュージシャンはだいたい教会で歌っているから、“それはなんだ?”ってことになるでしょ?(笑)」

――『恋は目を閉じて』はまさにゴスペル調では?

Chara「うん。本当に“ウサギ組の美和ちゃん”の感じですよ。成熟したら、こうなったってわけ(笑)」

――“何かについて行くとしたら/私は愛について行くよ”という、『せつなくてごめんね』を締め括る言葉、つまりアルバムのラストワードがまた印象的で、しっくり感じられます。

Chara「それが言いたかったんでしょうね。それが言いたくて、絶対に入れようと思ってた。ある日、本を読んでいたんだったかな、よく覚えてないけどそういう文章があって、“じゃあ私なら何について行くだろう”って考えているうちに、“私だったら愛について行く”と。前作『COCOON』の時は神秘的なものに導かれて行きたいと思ってたから、その延長みたいなもの。言葉は変わったけど、同じだと思う」

――言葉と言えば、前回お会いした時、「昔はオリジナリティにこだわって、人と違う言葉を使いたいとか思いながら書いていたけど、最近はその辺に落ちてる言葉を使いたいと思うようになった」とおっしゃっていましたよね。

Chara「そういう言葉を使えるようになったと言うか、素直になった。“ああ、素直になったんだな”って分かったの。だから広がったよね。若い頃より素直になった分、いいなと思えるものも広がったし、はっきりしてきた。それはまあ当然のことで、ちゃんと一生懸命生きていたら、そういう風になって行くんじゃないですか? だから私も成長したんだと思う。そうすると使える言葉が増えるし、興味を持つ言葉が増える。人と話せる内容の幅も広がるし。興味を持つことが色々あると、だいたいの人と話せるよね」

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