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黒猫チェルシー『LIFE IS A MIRACLE』インタビュー

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——バンドの力学というか、メンバー同士のバランスとかは変わってないですか?


岡本「いやー、でもちゃんと話せるようになってきてます。すごく変わってきてます」


——前は話さなくて済んでいたということ?


岡本「いやー、仲悪かったんじゃないですか」


——いつ頃が一番悪かった?


澤「いや、初期の頃もそうですし、『猫パック2』の“東京”って曲の頃やったり、色々ありますね。仲が悪いというか、その頃はバンド自体に苛立ってたから。黒猫チェルシーってもの自体への、どうしていきたいのかということに対して。パンクバンドとしてはじめて、でも続けていうとなるといろんなことやりたくなるじゃないですか。そこでブレてる感じにすごく苛立ちを感じてて。自分に対してだったり、黒猫に対してすごくイライラしてるのに、バンドとしてのレールは続いて行く中で『何をするんや?』ってなると、なんかこう、とにかくやめたかったですよね。もう、終わらせた方がいいんじゃないかと思ったことはありましたね」


——今もやりたいことは色々あるけど、ブレがなくなった。


澤「最近はもう、出したらすぐに次のこと考えてる状態で。出してそれに腰を下ろしちゃうと『うーん』ってなってくるんで。ずっと準備運動してる感じじゃないと血の巡りが悪くなってくるんで。だからそういう意味で言うと、リリースをコンスタントにできる状況というのは血の巡りをよくするような要因でもあるし、アルバムを作り終える頃には次のこと考えてるというのが、健康的なんじゃないかなと」


——考えてます?


渡辺「あ、今、もう次のやつ?考えてます?(澤に)」


澤「うん」


——常に動いてるから一撃を出せるという状態であるということですね。それにしても渡辺さんはドラマでもよく見かけるんですが。


渡辺「ああ、そうですか?」


——だいぶ前ですけど「ロンググッドバイ」は渡辺さんが一番ハマってたと思います。渡辺さんの存在感はリアリティありました(笑)。


渡辺「あれ、もう4年前です。嬉しいですね。実は脚本の渡辺あやさんにもーー僕、すごいちょい役やったんですけど、俺が一番良かったって言ってくれはって」


——映画も撮ってたりするし、アウトプットが音楽以外のとこにもあるのはどうなんですか?


渡辺「自分はそういうやつなんやなって、そこでバランスとってんだなというのが体でわかるようになってきました。『やりたい』とか『やってみよう』という感覚ではもはやなくて、音楽、バンドありきで、外で受ける影響というか、そこで発散することで自分を保ってるんやなという気はしてますね。ただ役者の仕事ってオファーが来ないとやれないじゃないですか(笑)。不思議なんですけど、来なかったら来ないでいいという感覚もあるんです。やりたいというよりは、オファーをいただいてやれそうやったらやるというか。演技したいという欲よりも、とにかく映像が好きで、映画の現場を見たいというのが強いですね。映像の現場の空気に触れたいって感じです。最近思ったんですよ、演技がそんなに好きなわけではないと(笑)」


——違う現場に行ってるせいかわからないですけど、渡辺さんが書く言葉はだいぶ変わったじゃないですか。


渡辺「はい」


——架空の存在とか、ものすごいブチ切れてる人は出て来なくなって。


渡辺「ああ……さっきの『自然にロックする』って感じじゃないですけど、わりと自分の心に近い歌が描きたい気分ですね。でもなんやろ? それでも今回も自分というより、自分の好きなやつみたいな。“恋するハイウェイ”とか“飲みに行こう”とかも、自分より、ちょっと離れてる気もしてるんですよね。それを……あんまり意識させずに聴かせられたらいいなって思ってます」


——バンドとして止まらずに行くって、自信を持ち過ぎたらあれですけど、自信がないとできないことですね。


渡辺「や、むしろなんとなくの自信はあるんですけど、圧倒的な自信を持ってやらないとというのはありますね。有無を言わせない。反面的な気持ちも必要だと思うんです。『いやー、まだまだあかんな』という気持ちと圧倒的な自信の両方を持ってたいと思いますね。ふわっとした自信はいらないと思ってます」


photo Hiroki Wada(TRON)
interview&text Yuka Ishizumi
direction&edit Ryoko Kuwahara


lifeismiracle

黒猫チェルシー
『LIFE IS A MIRACLE』
初回限定盤(CD+DVD)
通常盤(CD)
発売中
(SONY)


■収録曲
M-1 M-1589
M-2 スター・トレイン
M-3 Dark Night, Spot Light
M-4 涙のふたり ※NHK連続テレビ小説「まれ」劇中歌
M-5 恋するハイウェイ
M-6 グッバイ
M-7 また会おう ※NHK連続テレビ小説「まれ」劇中歌
M-8 LIFE IS A MIRACLE
M-9 青のララバイ ※テレビ東京系アニメーション「NARUTO-ナルト-疾風伝」EDテーマ
M-10 ロックバラード
M-11 飲みに行こう
M-12 海沿いの街 ※映画「新宿スワンⅡ」挿入歌

M-13 ボーナストラック(初回生産限定盤のみ収録)
「抱きしめさせて~THE HEAD WINDS ver.~ / 黒猫チェルシー with チャラン・ポ・ランタン・もも」
※TBSドラマ「毒島ゆり子のせきらら日記」劇中歌


【初回生産限定盤DVD】
[LIFE IS A MIRACLE short Movies]
Ep.1「海沿いの街」
Ep.2「Dark Night,Spot Light」
Ep.3「LIFE IS A MIRACLE」
Ep.4「飲みに行こう」
Making Movie
[Music Video]
「涙のふたり」
「グッバイ」Making
「グッバイ」
「青のララバイ」Making
「青のララバイ」



黒猫チェルシー
渡辺大知(Vo.)澤竜次(Gt.)宮田岳(Ba.)岡本啓佑(Dr.)。2007年に地元神戸にて結成。2010年「猫Pack」でメジャーデビュー。
以降、精力的にLIVEを各地で行い、大きく支持を広げる。
2014年には初のベストアルバム「Cans Of Freak Hits」をリリース。2015年8月には渡辺大知(二木高志役)が出演した、NHKドラマ「まれ」から飛び出したバンド【little voice(リトルボイス)】としても、シングル発表&全国ツアーを敢行。各地SOLD OUTになるなど、大きな反響を呼ぶ。2016年2月にレーベル移籍後初となるシングル“グッバイ”をリリース、全国7都市ツアーを敢行。さらに6月にはシングル“青のララバイ”を発売。2017年2月22日に待望のニューアルバム「LIFE IS A MIRACLE」をリリース。その後、4月より全国10ヶ所を巡るアルバムツアーも決定している。
渡辺大知は俳優として、TBSドラマ「毒島ゆり子のせきらら日記」( 幅美登里役)、又吉原作の話題のドラマ「火花」 第1,2,4話( 小野寺役)に出演<全世界190ヶ国配信>、その後、舞台「かもめ」at東京芸術劇場にも出演するなど活躍の場を広げている。


http://www.kuronekochelsea.jp
http://www.sonymusic.co.jp/Music/Info/kuronekochelsea/lifeisamiracle/

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