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間は、無限の宇宙のような広がりを示す。写真家•高木直之 個展「KAMI」

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QUIET NOISE arts and breakでは、5月12日(土)より、高木直之 EXHIBITION「KAMI」を開催する。
「Architectron」という都会のビルを撮影した作品を2012年に発表した作者は、その後日本でしか撮れないモチーフを選びたいと考え、「Architectron2」寺社仏閣を撮り始めた。最近では伊勢神宮に焦点を絞り、社殿や周囲の造形物を撮影し現場で感じた美しさや気配を自分の目線でフォーカスすることで、新たな美しさの表現を追求している。
本展示は昨年末ACTUS青山店にて開催した展示の巡回展となる。また、ACTUS青山店では発表していない新作も発表予定。


NAOYUKI TAKAGI EXHIBITION 「KAMI」
2018年5月12日(土)〜5月27日(日)11:00-20:00 ※土日祝のみ開廊・平日アポイント制
QUIET NOISE arts and break OFFICIAL SITE
高木直之 OFFICIAL SITE


インストゥルメンタル、中でも電子音楽や環境音楽(アンビエント)が好きな私が高木の作品に惹かれるのは、音のない彼の作品の雰囲気から、ミニマルミュージックを聴いた時のそれに似ている感情が生まれる事が大いに影響しているとはっきりと言える。

ーQUIET NOISE ディレクター 井上竜介


〈アーティストステートメント〉
四字熟語で温故知新というフレーズがあります。過去を学ぶことによって新しい知識や価値観を得る、という意味です。
「Archtectron2(神社仏閣の撮影)」に取り組んでいる時に、伊勢神宮( 最も有名で日本の神道上最も神聖な場所)へ行きました。
その神社の空間配置と社殿建築がとても美しく私を魅了しました。伊勢神宮はまさに温故知新です。
20年に1度の大祭、1300年続く神宮式年遷宮があります。正殿を始め御垣内のお建物全てを新造し、さらに殿内の御装束や神宝を新調して、神儀(御神体)を新宮へお遷し申し上げる、我が国で最も重要なお祭りです。そして伊勢神宮には日本の神様がいます。伊勢神宮の神様は写真や人形など目でみる事はできません。
‘感じる’必要があるのです。そこは願い事をするのではなく、感謝の気持ちを祈る場所です。伊勢神宮の敷地内には、岩が無造作に置かれ木が生えている場所があります。
一見、効率的でなく無駄な場所にみえます。しかし、それは視覚的な必要な間隔であり、日本では“間”と呼ばれています。
間は日本の芸術哲学の基本概念です。間は、無限の宇宙のような広がりを示しています。その空虚さが、その背景にある実体のない、目に見えない要素を、心に直に訴えかけるのです。そして茶室の中にいるような感覚になってほしいです。

ー高木直之


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