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女性写真家がセレクトした写真集をまとめたアートブック 『How We See: Photobooks by Women』刊行

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写真分野を専門とする女性10名がセレクトした「女性写真家による写真集10冊」をまとめたアートブック『How We See: Photobooks by Women』が刊行。写真集の魅力の普及、理解を通じて世界規模の写真集コミュニティを育むことを目的とするニューヨークの非営利団体「10×10 Photobooks」が、写真表現の歴史において現在まで埋もれがちであった女性作家の功績を讃えるとともに、選者が紹介する写真集を通じて写真表現の新たな系譜を辿りながら、今後のより豊かな可能性を探求した一冊だ。本書の刊行を記念し、ブリヂストン美術館副館長であり2018年に『ジェンダー写真論1991-2017』を発表した笠原美智子氏、映画等の批評活動を行う一方「月刊サイゾー」誌上で『ドラッグ・フェミニズム』を連載中の文筆家・五所純子氏、本書の選者を務めたフォトギャラリー「PGI」ディレクター・高橋朗氏を迎えたトークイベントを開催する。

トークでは、『How We See: Photobooks by Women』を起点にそれぞれの立場から現代の女性アーティストによる表現とその受容について横断的に話す。またイベント来場者には、本書冒頭に英文で掲載された写真家・石内都氏の寄稿テキストの日本語版を配布する他、『How We See: Photobooks by Women』で紹介された一部書籍や関連書籍の販売を行う。


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『How We See: Photobooks by Women』刊行記念トークイベント’How We See Women’

2019年3月15日(金)開場19:00 / 開演19:30
登壇者:笠原美智子(ブリヂストン美術館副館長) / 五所純子(文筆家)/ 高橋朗(フォトギャラリー「PGI」ディレクター)
参加費:¥1,500
会場:VACANT / 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-20-13



HOW WE SEE: PHOTOBOOKS BY WOMEN
判型:ソフトカバー / 305ページ / 245 x 170 mm / カラー、モノクロ
テキスト:英語
1,000 部限定発行
出版社:10X10 PHOTOBOOKS / 2019年刊
価格:8,400 円(税別)

写真集の魅力の普及、理解を通じて世界中の写真集コミュニティを育むことを目的とする非営利団体「10×10 PHOTOBOOKS」が刊行した作品集。本書では「女性の写真家による写真集」にフォーカスしている。

記録によると、世界で初めて出版された女性写真家の写真集は、19世紀の英国人写真家アンナ・アトキンズ(Anna Atkins)の『British Algae: Cyanotype Impressions』(1843-1853)であるとされるが、女性が写真集制作の豊かな歴史に貢献し続けてきたというのは当然のことである。この『HOW WE SEE』プロジェクトは、実際に取り上げた写真集を見ることができるリーディング・ルーム(閲覧室)や出版、一連の公開イベントを通じて、女性が作る写真集に特徴的な内容、デザイン、知的属性を探求した。 『HOW WE SEE READING ROOM』 の写真集は、世界中から選ばれた10名の女性選者がチームあるいは個人によって各自10冊がセレクト。全員が写真集の専門家であり、セレクションにおいては各自の出身地域で21世紀に出版された写真集に焦点を当てている。

さらに 『100 HISTORICAL PHOTOBOOKS BY WOMEN PHOTOGRAPHERS』では、1843年から2010年に出版された歴史的に重要な女性写真家の写真集を別の10名の女性選者が10冊ずつをセレクト。このセレクトには、写真と写真集の分野における歴史家、司書、キュレーター、作家らが参加。

その他にも、日本人写真家の石内都や国際的写真家集団「マグナム・フォト」のエグゼクティブディレクター、クリステン・リュッベン(Kristen Lubben)によるエッセイや「Akina Books」のヴァレンティーナ・アベナヴォリ(Valentina Abenavoli)へのインタビューを収録。

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