NeoL

開く

藤代冥砂「新月譚 ヒーリング放浪記」#2 レイキ

_C200145

 

自分はそもそもレイキマスターになるつもりも、なれる気もなく、ただレイキで人を癒せるようになりたいと考えていただけだったが、サードとマスターコースをインドのガンジス河沿いの聖地リシケシで縁あって受けることが出来た。
彼の地では、ヨガを習いに一ヶ月滞在していたのだが、通っていたヨガマスターのうちの一人がレイキマスターでもあり、なんとなく縁を感じてマスターコースまで受けたいと躊躇なく申し出ると、あっさりと引き受けてくれたのだった。
その先生は、大きなマンゴーの木の近くにヨガクラスを持っていて、シヴァナンダ筋のヨガを教えていた。佇まい、声、所作のどれもがゆったりとしていて、他のアシュタンガのクラスでフィジカル的に頑張った後には、彼のクラスを受けて長い癒しの余韻に浸ったものだった。
今思えば、ヨガを習いに行ったインド、リシケシだったが、実はレイキと再会し、それを学ぶ為に導かれたのかもしれない。
そのレイキの歴史についても、足早にだけど触れてみたい。
宇宙の力を導いて使うエナジーヒーリングはそもそもあらゆる民族において太古からあったはずだが、レイキとして整えられたのは、大正時代の日本においてである。そのレイキはハワイの日系人女性によってアメリカを経て世界中に伝播し、およそのレイキ人口は今では700万人とも言われている。現在レイキと呼ばれている施術は、このハワイ経由で広がったものが99%と言われ、本家の日本国内で伝わり残るものはごく僅かだ。
欧米諸国の数カ国では、医療保険の対象とされ、西洋医学との連携も取れ、コリンズという辞書などにもREIKIとして載っているぐらいにメジャーなものなのだが、一方本家の日本では未だにマイナーな存在で、保険がきくようになるには、かなりの月日がかかるだろう。
ハワイ経由のものは西洋レイキと呼ばれ、日本国内で伝承されたものと区分けされている。自分がマスターとなっているのも西洋レイキだ。
ならば、日本オリジナルと西洋レイキはどう違うのだろうと、昨年末に発熱を押して京都の某所に通った。
結果、確かに違う部分もあったし、なるほど、と感心することも多かったが、結局は施術者の能力次第だなあというのが感想だった。
西洋レイキ、日本レイキなどの系統にこだわるよりも、そもそも宇宙の力を使うということをしっかり出来れば良いではないか、という結論に至れたのは幸運だったと思う。

1 2 3

RELATED

LATEST

Load more

TOPICS