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OKAMOTO’Sのアドレス帳 Vol.9 志磨遼平(ドレスコーズ)× オカモトコウキ

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OKAMOTO’Sのメンバーが友人はもちろん、憧れのアーティストなどをゲストに迎える対談企画第9弾は、ドレスコーズの志磨遼平がオカモトコウキとともに登場。夏フェスではOKAMOTO’Sとタッグを組んだバンド編成を披露、さらにニューアルバムではオカモトコウキをギターに迎えた新曲を制作した志磨。相思相愛のふたりが、コラボの経緯から互いへの想いを語ってくれた。

 

——志磨さんがOKAMOTO’Sを知ったきっかけは?

志磨「毛皮のマリーズ時代によく新宿レッドクロスでライヴをしていたんですけど、レッドクロスでOKAMOTO’Sのフライヤーを見たのが最初ですね。岡本太郎の写真が載っていて、OKAMOTO’Sというバンド名が書いてあって。それを見ていいなと思ったんです。カッコいいバンドってバンド名でわかるよね?」

コウキ「わかります。僕らがレッドクロスでライヴに出演し始めたころが、ちょうどマリーズもレッドクロスのレーベルから1stアルバム(『戦争をしよう』)をリリースしたころで」

志磨「そうか。じゃあ2006年か」

コウキ「で、F.A.D YOKOHAMAで開催されている『横浜ヤングカーニバル』というイベントにマリーズが出演していて。それをメンバーみんなで観に行きました。みんなで『ヤバいバンドがいるね!』と盛り上がって。それから、メンバーみんなで1stを聴いてワンマンライヴも観に行ったんです」

志磨「おお、そうか」

コウキ「最初は一方的にお客さんとしてマリーズのライヴを観ていて。その期間がけっこう長かった。好きだからなかなか話しかけれずにいて」

志磨「あははははは」

コウキ「レイジなんかはガンガンコミュニケーションをとって、志磨さんに自分たちのCDを渡したりしていましたけど、僕は人見知りだし、まだ18歳ぐらいだったので、同じ場所にいても『あ、マリーズのボーカルの人がいる!』という感じで話しかけられなくて」

志磨「コウキと話したりするようになったのはいつごろやっけ?」

コウキ「覚えてないんですよね」

志磨「確かに最初はレイジとよく話してたかもしれない。そこから自然とOKAMOTO’Sのみんなとコミュニケーションをとるようになったのかな」

——志磨さんが最初にOKAMOTOS’の音を聴いたときの印象は?

志磨「OKAMOTO’Sもレッドクロスのレーベルから最初の作品をリリースするという話があって。その流れで、レッドクロスでライヴをやるというので観に行ったと思うんですよね。そのときにルースターズのカバーとかやっていて」

コウキ「当時はけっこうカバーをやっていましたね。ルースターズにはじまり、(ザ・ローリング)ストーンズの『ウォーキング・ザ・ドッグ』や、MC5の『キック・アウト・ザ・ジャムズ』だったり」

志磨「そのときはまだハマ(・オカモト)くんがベースじゃなかったと思うんだよ」

コウキ「そのときから観てくれていたんですね。相当前だ」

志磨「そうそう。最初は初期のストーンズみたいなバンドというイメージがあって」

コウキ「最初はそうですね」

志磨「(オカモト)ショウくんもミック・ジャガー色が強かったから」

コウキ「更に強かった時代ですね(笑)」

志磨「それで10代というからすげえなと思って。趣味も渋いし、演奏も上手いし、雰囲気もあるし。素直にカッコいいなと思いましたね」

——コウキくんはマリーズのどんなところに惹かれましたか?

コウキ「リアルタイムでライヴを観て、徐々にお客さんが増えていって、楽曲もどんどん進化していくという過程を体験することが、マリーズが初めてだったんです。それでどんどんマリーズに夢中になって。ルーツにしている音楽も僕らが好きなアーティストばかりだし、それを現代的に体現しているバンドがいるんだと心惹かれました」

——掛け値なしにロックスターだと思えた。

コウキ「『今、俺はロックスターをリアルタイムで目撃してる!』という感じです」

——マリーズが解散したときはやはりかなりショックを受けましたか?

コウキ「ものすごくショックでした。バンドの初期から解散の武道館ライヴまで観たバンドだったので」

志磨「そうね」

コウキ「ガンッと出てきて、パッと終わるというロックバンドの美学の様なものも初めて目撃して。志磨さんのそういうバンドに対する姿勢にリアルタイムで触れた影響はかなり大きいです。たぶんマリーズをリアルタイムで体験していなかったら——言い方は悪いですけど——OKAMOTO’Sはもっと賢いバンドになっていたと思うんです。ここまで泥臭い部分が前に出なかったと思います。たとえば渋谷系的な方向性に寄っていたかもしれない」

——洗練された方向性になっていたかもしれない。

コウキ「そう思います」

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