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リトル・ドラゴン『ナブマ・ラバーバンド』インタビュー 後編

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―それこそロバート・グラスパーに代表される、ジャズやエレクトロニックやビート・ミュージックとの新たなクロスオーヴァーの流れみたいなものに刺激を受けるようなところはないですか?

フレドリック「個人的にはそんなに……たしかにいいミュージシャンだとは思うけど、ジャズに対する興味がちょうど離れちゃってる時期というか。最近のよりも一昔前のもののほうが好きかな。まあ、ウェザー・レポートとか、昔のもののほうが身近に感じるな。今はもっと曲重視とか、踊らせること重視のミュージシャンの作品のほうに興味があるね」

ユキミ「ジャズはテクニック志向のところがあるじゃない? 自分がミュージシャンをやってたら、長めのソロとか聴いててもたしかに楽しいんだけど、それでみんな踊れるかっていったら必ずしもそうじゃないし」

―わかりました。そういえば先日、スウェーデンのエレクトロニック・ミュージックの歴史を振り返るドキュメンタリー番組『Ström Åt Folket(Electricity To The People)』が公開されて大きな反響を呼びましたが。最近の地元ヨーテボリの音楽シーンって、どんな感じなんですか?

フレドリック「うーん……僕達にも実態が掴めないというか、みんなが想像するような、バンドやミュージシャン同士が地元でたまたま出会って一緒に素晴らしい作品を作ってとか、そういう感じではなくて……シーンっていっても、もっと散らばってるというか。もちろんザ・ナイフとか、エル・ペロ・デル・マーとか、ゴーツとか、いいバンドはたくさんいるんだけど、あんまりみんなで交流してっていう感じじゃないね」

ユキミ「個人主義なのかもしれない(笑)。音楽シーンっていうと、バンド同士がしょっちゅう一緒につるんで親しくしてるみたいな印象があるけど、実際はみんなそれぞれのスタジオに籠って作品作りに集中してる感じかな」

フレドリック「ツアーで海外に出てるときとかに、むしろ地元のスウェーデンのバンドについていろいろ情報が入ってくるよね。スウェーデンでは、スウェーデン語で歌ってるポップ・ミュージシャンが圧倒的に人気だから。スウェーデン国内ではほとんど無名に等しいのに、日本や外国ではかえって有名なバンドとか多いからね」

 

撮影 山谷佑介/photo  Yusuke Yamatani

文 天井潤之介/text  Junnosuke Amai

編集 桑原亮子/edit  Ryoko Kuwahara

 

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リトル・ドラゴン

『ナブマ・ラバーバンド』

発売中

 

リトル・ドラゴン

スウェーデンのヨーテボリ出身、1996年結成。学校の知り合いだったユキミとエリック、そしてフレドリックの3人で活動をスタート。2000年にキーボーディストのホーカンが加入。2007年にセルフ・タイトル・アルバム『LITTLE DRAGON』でデビューを果たし、そこに収録されていたシングル「Twice」がスTVドラマのグレイズ・アナトミーに使用される。セカンド・アルバム『MACHINE DREAMS』を2009年に発表、このアルバムがきっかけとなり、デーモン・アルバーンのGORILLAZのアルバム『プラスティック・ビーチ』にバンドとして参加、そのままGORILLAZのワールド・ツアーへも同行。SBTRKTやデイヴ・シーテック、ラファエル・サディークやDJシャドウといったアーティストの作品に参加。2011年には『RITUAL UNION』を発表。イギリスやアメリカでもチャート・インを記録。2014年7月、メジャー・デビュー作となる『ナブマ・ラバーバンド』を発表。

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