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ハナエ『上京証拠』インタビュー

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──ライムを重ねてグルーヴを出して行く感じも上手かったです。けっこう練習しました?

ハナエ「ううん、全然。これもやっぱり、メロディーと歌詞が上がってきたのがレコーディング当日だったんですよ」

──え、そうなの? 初見で歌ったってこと?

ハナエ「一応、事前に軽いデモテープはもらっていたんですけど。いつもレコーディング本番は、まるで違うアレンジに仕上がってることが多いので。今回も当日に、真部さんがベーシックトラックに仮のラップ──通称“マベラップ”を乗せたものを作ってくれてて。スタジオでそれを聴いて憶えて、すぐレコーディングっていう感じでした。あとは、そうだなぁ……事前の準備としては、カラオケで嵐の名曲『a Day in Our Life』を歌って練習したくらい」

──初見のレコーディングでこんなグルーヴが出せるというのは、ハナエさんと真部さんの歯車がかっちり合ってるんでしょうね。

ハナエ「何だろう……暗闇でフェンシングみたいに突き合っている感じ?(笑) でもやっぱり、一昨年の『十戒クイズ』があったからこそ、お互いの反射神経が鍛えられたし。そこで学習したツボも踏まえて今回、真部さんが私のいろんな声を、最大限に引き出してくださったんだと思います。ラップもその1つじゃないかな」

──そういうプロデューサーとの緊張関係の中で作品を生みだしていくプロセスって、ハナエさんにとって刺激的ですか? 

ハナエ「はい。昔から私、セルジュ・ゲンスブールと女性歌手との関係に憧れてるところがあって……天才的でちょっとワルな大人の男が、世間知らずの女の子にアブナイ曲をシレッと歌わせていて。でも彼女たちの無邪気さが、知らないうちに本質を射抜いちゃってる、みたいな(笑)。「アニーとボンボン」を歌ったフランス・ギャルとかまさにそんな感じですよね。特に『十戒クイズ』の頃は、お互い、その関係を確信犯的に楽しんでたところもあって……」

──今回の『上京証拠』では、その関係性の中に「真部さんが妄想するハナエ像」という要素がより強く入ってきたと。

ハナエ「うん。だと思います」

──じゃあハナエさんにとって真部さんは、あえて言うならどんな存在ですか?

ハナエ「そうだなぁ……憧れの人であると同時に共犯者。私的にはその表現が一番しっくりくるかなぁ。それもがっつりチームを組んだ行動するというんじゃなくて、ちょっと離れたところでそれぞれベストを尽くし、1つの犯行を遂行するような共犯関係。たとえば私がライブの舞台に立ってる間、真部さんはちょっと奥まった秘密のアジトで武器を揃えてる、みたいな(笑)。そんな感じかな」

──5月には大阪と東京で、レコ発記念の「ワンマンライブ〜上京証拠、確認してみ?〜」もありますね。

ハナエ「はい。目一杯“どSかわいい”ライブにしたいです(笑)。前作『十戒クイズ』は10代の集大成というか、ガーリーでポップなハナエが詰まってました。それで言うと今回の『上京証拠』にはまさに今現在、21歳の私が詰まってます。最近、ライブとかイベントに来てくれるファンの女の子たちと接していても、彼女たちがどんどん成長してるのが分かるんですね。半年前と今とでは、会場の空気も全然違う。自分自身もこれから年齢を重ねていく上で、そういうリスナーの女の子たちが常にワクワクドキドキできる作品を届けていきたい。その時々のガーリー・カルチャーに、自分なりのダークさとか毒も盛り込んで。音楽とファッションと私自身がひとつに繋がった、独自の世界を作っていければいいなぁって。そんな風に思っています」

 

撮影 吉場正和/photo Masakazu Yoshiba

文 大谷隆之/text  Takayuki Otani

編集 桑原亮子/edit  Ryoko Kuwahara

 

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ハナエ『上京証拠』

発売中

http://www.amazon.co.jp/上京証拠-ハナエ/dp/B00SG479DS/ref=ntt_mus_ep_dpi_2

https://itunes.apple.com/jp/album/jyoukyousyouko/id962436249

 

 

「ワンマンライブ 〜上京証拠、確認してみ?〜」

[大阪公演]

公演日:5月9日(土)

会 場:americamura FANJ twice

時 間:開場16:00 / 開演17:00

料 金:前売¥3,900(税込)

 

[東京公演]

公演日:5月17日(日)

会 場:SHINJUKU ReNY

時 間:開場15:00 / 開演16:00

料 金:前売¥3,900(税込)

 

[チケット]

4月5日〜チケット一般発売

 

 

ハナエ

1994年2月27日生まれ、福岡県出身。可愛さと中毒性をあわせ持つ歌声が魅力のガールポップシンガー。13歳の時にGreat Hunting(現ユニバーサルミュージック新人発掘育成セクション)担当者の目に留まり、2011年6月「羽根」でメジャーデビュー。TVアニメ「神様はじめました」第1期・第2期のテーマソングとなった、3rdシングル「神様はじめました / 神様お願い」・7thシングル「神様の神様 / おとといおいで」が国内外で話題となり、ジャンルを越え多くのファンを獲得する
2015年3月には待望の2ndアルバム『上京証拠』をリリース。この作品は全世界251カ国でも配信され、世界進出への期待も大きい。
資生堂 企業文化誌「花椿」の表紙に抜擢される等、アート・カルチャー・ファッションにもハイセンスな表現感覚を持ち、今後の幅広い活動に注目が集まっている。

http://hanae-web.com

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