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tofubeats メジャーデビューEP “ Don’t Stop The Music ”ロングインタビュー(前編)

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神戸在住、平成生まれのトラックメーカー、tofubeats。インディーながらにiTunes総合チャート1位を獲得、YUKIやFlo Ridaなど錚々たるアーティストのリミックを手がけるなど、シーンを代表する存在となった彼が、この11月、メジャーデビューEP“Don’t Stop The Music”をリリースする。森高千里をフィーチャリングした “Don’t Stop The Music ”を筆頭に、の子(神聖かまってちゃん)を迎えた“おしえて検索”、桜田淳子の“神戸で逢えたら”のカバーという3曲が収録された紛うことなき傑作だ。EPについて、そして音楽制作へのスタンスについて、tofubeatsに語ってもらった。

—いきなりですが大学が同じなんですよ。

tofubeats「え、何学部ですか?」

—文学部でした。tofubeatsくんは経済学部ですよね。

tofubeats「そうです。今も神戸に住んでるんで、ぼちぼち遊びに行ってますね」

—私もこの間、行きましたよ。大学、かわいい子多かったですよね。

tofubeats 「多かったですね。でも中高と男子校だったんで悲惨でしたよ」

—ああ、内部生だから。内部生なのに全然マッチョじゃないじゃん。

tofubeats「(笑)。それ、完全にアメフトのイメージだけじゃないですか(*注:tofubeatsの出身校はアメリカンフットボールの強豪校として有名)。でも今日のラグランはアメフトっぽいですよ」

—(笑)。とにかく今日は会えて嬉しいです。tofubeatsくんが以前三宿WebにDJで来た時に台風で行けなかったのが今でも心残りだったので。

tofubeats「4、5年くらい前ですよね。そのとき僕まだ童貞で、ステージでずっと『童貞!童貞!』って宇多丸さんとかに言われて胴上げされて大変でした(笑)。すごい思い出深いなあ」

—あはは! 音楽制作は中学生のときから始めたんですよね?

tofubeats「そうですね、中1からですね」

—それは男子校の鬱憤からですか?(笑)

tofubeats「まあ男子校の鬱憤で、まずモテたいからベースにいってバンド組もうとしたんですよ。青春パンクの最後の方の世代だったので。結構みんなバンド組んでて、中学の同級生で2組メジャーデビューしてるんですよ。って言ってもその2組くらいなんですけどね。僕はそこから余って、よく考えたらバンドソングって全然好きじゃねえなって気付いて、モテないという鬱憤の次の鬱憤がふつふつと(笑)。モテない分はさておき、友達がいないというもっとレベルの低い鬱憤から曲作りを始めたって感じですね。それで趣味が同じ人もいないんでネットにアップしていって」

—ラップトップで?

tofubeats「ラップトップの前です。サンプラーと呼べるのかというくらい小さい機材と、デスクトップもおかんが働いてる職場の型落ち品のwindows95とかをもらってきて、それのマイク端子に差して録音してアップしてみたいな感じで」

ーそういうのは全部自分で調べたんですか?

tofubeats「そう、何も分からないので全部調べて。調べたら機材買えばいけるって分かって、おかんに機材買ってくれって言って、英検受かったら買ったるって言われて勉強して、受かって買ってもらって」

—ニンジンぶら下げられて(笑)。

tofubeats「そうですよ、本当に。買ったるって言うて楽器屋行ったら値切れていわれて、値切って。で、高校入ったら自分でバイトできるようになるんで、そこからは自分のお金でやってますね」

—何のバイトやってたんですか?

tofubeats「百均です。三宮のセンタープラザにある百均で働いてました。でもその店が潰れて、『お金ないんです』って機材のショップの人に話してたら『CD-Rとか売ればいいよ』って言われて、高校からはCD-Rの売り上げとかでバイトは一切せず今まで来てます。大学のときは実家暮らしで最後の一年だけ実家出れたんですけど、音楽だけで遊ぶ金とかも全部いけてましたよ。そのCD-Rの売り上げで機材も揃えたんですよ。それまでずっとショボいのでやってたんですけど」

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