NeoL

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text by Makoto Kikuchi
photo by Hiromu Kameyama

Interview with Himi

himi_NeoL_photography : Hiromu Kameyama

緋美、現在17歳。父である俳優・浅野忠信と、モデルとして活躍する姉、SUMIREの親子3人で共演したラフォーレ原宿の巨大広告で鮮烈なモデルデビューを果たした。そんな期待の新星に初のインタビューを敢行。閉塞感の漂うこの時代に、彼が提示する等身大のアンサーとは。



会ってみたい人はいますかという問いに対する回答は、「みんなもう亡くなっちゃったけどマイケル・ジャクソン、デヴィッド・ボウイ、プリンス。」 なるほど、と彼が取材日に着てきた私服のTシャツに合点がいく。中でも一番好きな楽曲は プリンスのSometimes It Snows in Aprilだと言う。プリンス自身が監督・出演を務めた映画に向けた名曲——。




「わざとらしい歌詞ってたまにありますよね。本当にそんなこと考えてるのかなって疑いたくなっちゃうような。だけどこの歌詞はそうじゃなくて、彼の感情をそのまま歌っているんです。だからすっと頭の中に染み込む感じがします。普段は歌詞をあまり重要視していなくて、言葉よりも音のほうが耳に入ってくるんですけど、デヴィッド・ボウイやプリンスは特別なんです」




当然ながら彼が生まれたころには、今名前の挙ったそのビッグスター達の全盛期は過ぎ去っていた。それでも緋美は「会えることなら会ってみたかったな」と続ける。




「彼らみたいになりたいというよりは、彼らのやり方に憧れるんです。自由にやりたいようにやるって、かっこいいじゃないですか。今はなんだかみんな難しく考えすぎているような気がしていて。例えばだけど、白人と黒人とか、人種の対立のせいで、歌詞が批判されることってよくありますよね。でも人によってその歌詞をどう受け取るかは違うから、そこをいくら気にしたって仕方ないのになって感じるんです。そもそも音楽って誰がどう受け取るかを考えてつくるものでもないんじゃないかな」

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